リート(REIT、Real Estate Investment Trust)ともいう。元来、投資信託(投信)は、有価証券を対象とした金融商品だが、そのスキーム(仕組み)を実物資産である不動産に適用したもの。わが国では、在来の証券投資信託が契約型であるのに対して、不動産投信は会社型であり、証券取引所(金融商品取引所)に上場されることで一般の株式と同様に売買が可能となるなど、投資対象資産としての不動産の欠点である流動性の乏しさを解消している。また、不動産は取引価格が高額で、個人投資家には分散投資がむずかしいが、共同投資という投信のスキームを用いることで、小額資金を集積し、分散投資によるリスク管理を可能にしている。
不動産投信は、多数の投資家から集めた資金で不動産や不動産を担保とするローンを購入し、そこから生じる賃貸料や売却益などを、投資家に分配する。不動産を保有する企業にとっては、資産の証券化を通じて資金調達の道が開かれることになる。スイスなど各国で導入されているが、発展・普及の礎(いしずえ)は、1960年の法整備などを背景にアメリカで築かれた。わが国では、2000年(平成12)の「投資信託法」改正により、投資信託が不動産を運用対象とすることが認められ、2001年から制度化された。購入しやすい価格水準や相対的に高い利回りが好感され、拡大基調で推移している。
[高橋 元]
『あおぞら銀行不動産投資信託研究会編著『不動産投資信託がよくわかる本』(2001・東洋経済新報社)』▽『森藤有倫著『不動産投資信託の計理・税務』(2001・税務経理協会)』▽『パートナーズ国際共同公認会計士事務所編『不動産投信活用マニュアル』(2001・ぎょうせい)』▽『井出保夫著『REITのしくみ』(2002・日本実業出版社)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
(熊井泰明 証券アナリスト / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
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