不審(読み)フシン

デジタル大辞泉 「不審」の意味・読み・例文・類語

ふ‐しん【不審】

[名・形動](スル)
疑わしく思うこと。疑わしく思えること。また、そのさま。「証言不審な点が多い」
お吉の居ぬを―して何所へと問えば」〈露伴五重塔
嫌疑を受けること。「不審の身」
[派生]ふしんがる[動ラ五]ふしんげ[形動]ふしんさ[名]
[類語]疑い疑問疑義疑惑疑念疑心懐疑猜疑狐疑疑団疑点半信半疑容疑嫌疑不思議おかしい異常異様奇異奇妙みょう面妖めんよう不可解不自然奇怪奇態風変わり特異異状異例非常別条変ちくりん変てこ変てこりん妙ちきりんけったいおかしな奇天烈きてれつ珍奇新奇珍妙奇抜奇警奇想天外突飛ファンシー突拍子もない言語道断無茶めちゃむちゃくちゃめちゃくちゃめちゃめちゃ滅法法外無理乱暴無体理不尽非理不当不条理不合理非合理狂的

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精選版 日本国語大辞典 「不審」の意味・読み・例文・類語

ふ‐しん【不審】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 細かい点まではよくわからないこと。はっきりしないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「然而已為例事。子細不審」(出典:貴嶺問答(1185‐90頃))
    2. [その他の文献]〔淮南子‐説山訓〕
  3. ( 形動 )( ━する ) 疑わしく思うこと。疑惑をさしはさむこと。いぶかしいこと。また、そのさま。→不審を打つ
    1. [初出の実例]「斯の鶏鳴に良正参向して不審を述ぶ」(出典:将門記(940頃か))
  4. 謀反悪事などの疑い。嫌疑。不興。
    1. [初出の実例]「いかにもして、御ふしんゆるされたてまつり、奉公をいたし、先祖の伊東に安堵したまへ」(出典:曾我物語(南北朝頃)五)
  5. ( 形動 ) おぼつかないこと。不安であること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「若然者覚悟之儀一向不審候」(出典:政基公旅引付‐文亀元年(1501)一一月二七日)
    2. [その他の文献]〔蘇軾‐与温公書〕
  6. 禅家で、「ご機嫌いかがです」くらいの意味で用いられる挨拶のことば。〔僧史略‐上・礼儀沿革〕

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普及版 字通 「不審」の読み・字形・画数・意味

【不審】ふしん

不詳。詳知せず。宋・軾〔司馬温公に与ふる書〕比日(このごろ)不審、台候(ご機嫌)如何(いかん)。

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