世俗（読み）セゾク

デジタル大辞泉

せ‐ぞく【世俗】

１ 俗世間。また、俗世間の人。
２ 世の中の風俗・習慣。世のならわし。「世俗に染まる」
[類語]俗世間・俗界・塵界・濁世・風塵・一般・社会・世間・世人せじん・万人ばんにん・公衆

せい‐ぞく【世俗】

⇒せぞく（世俗）

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せ‐ぞく【世俗】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 世の中のならわし。世の風俗。また、世渡り。せいぞく。
   1. [初出の実例]「今日依神事可有御湯殿也、而世俗今日沐浴有其忌者、如何」(出典：中右記（1092）寛治六年四月八日)
   2. [その他の文献]〔孟子‐梁恵王・下〕
3. ② この世の中。俗世間。世間。
   1. [初出の実例]「是知 世俗本無_二隠遁之室_一 原野唯有_二長夜之台_一」(出典：万葉集（８Ｃ後）五・悲歎俗道仮合即離易去難留詩序)
   2. 「世俗の事に携はりて生涯を暮すは、下愚の人なり」(出典：徒然草（1331頃）一五一)
   3. [その他の文献]〔戦国策‐趙策上・武霊王〕
4. ③ 俗世間の人。世間普通の人。世間。
   1. [初出の実例]「鹿を狩り鷹を使ふ事は、せめて世俗の態なれば言ふに足らず」(出典：太平記（１４Ｃ後）二〇)
   2. [その他の文献]〔史記‐魯仲連伝〕
5. ④ 寺院の法会や仏事などで、職衆に下される布施・饗膳の称。
   1. [初出の実例]「於_二門跡_一信読大般若始行一七个日。世俗事松林院〈略〉一切経納所・勅願納所・大乗院納所毎日次第々々懃_二仕之_一」(出典：大乗院寺社雑事記‐康正二年（1456）五月二六日)

せい‐ぞく【世俗】

1. 〘 名詞 〙 ＝せぞく（世俗）〔広益熟字典（1874）〕
   1. [初出の実例]「殊更如斯(かくのごとき)口調は世俗(セイゾク)の好んで容るる処なるをもて」(出典：詩文の粉飾（1889）〈内田魯庵〉)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【世俗】せぞく

世間。

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出典　平凡社「普及版 字通」