世界遺産条約(読み)セカイイサンジョウヤク

デジタル大辞泉 「世界遺産条約」の意味・読み・例文・類語

せかいいさん‐じょうやく〔セカイヰサンデウヤク〕【世界遺産条約】

《「世界文化遺産及び自然遺産保護に関する条約」の略称》世界各地の自然遺産文化遺産を保護し、受け継ぐための条約。昭和47年(1972)、ユネスコ採択日本は平成4年(1992)に加盟世界遺産保護条約。→世界遺産

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精選版 日本国語大辞典 「世界遺産条約」の意味・読み・例文・類語

せかいいさん‐じょうやくセカイヰサンデウヤク【世界遺産条約】

  1. 一九七二年、ユネスコで採択された条約。正式名称は「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(Convention for the Protection of the World Cultural and Natural Heritage)で、日本は平成四年(一九九二)に加盟。

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百科事典マイペディア 「世界遺産条約」の意味・わかりやすい解説

世界遺産条約【せかいいさんじょうやく】

正式名称は〈世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約〉。世界的に重要な文化遺産,自然遺産を保護するため,1972年のユネスコ総会で採択された。加盟国の拠出による世界遺産基金で遺産の修復や保護にあたる。エジプトピラミッド中国万里の長城ガラパゴス諸島など,2015年7月時点では,世界全体で合計1031件(文化遺産802,自然遺産197,両者複合遺産32)が登録されている。日本は1992年に批准し,1993年,(1)白神山地,(2)屋久島,(3)法隆寺,(4)姫路城が登録され,1994年には(5)古都京都の17の社寺・城,1995年には(6)白川郷五箇山合掌造集落,1996年には広島の(7)原爆ドームと(8)厳島神社,1998年には(9)古都奈良の文化財(東大寺興福寺平城宮址など),1999年には(10)日光の社寺,2000年には(11)沖縄の首里城跡と琉球王国時代の八つのグスクなど(今帰仁城跡座喜味城跡など),2004年には(12)紀伊山地霊場と参詣道,2005年には(13)知床,2007年には(14)石見銀山遺跡とその文化的景観,2011年には(15)平泉の仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群として中尊寺金堂,覆堂,経蔵),毛越寺など,同じく2011年に(16)小笠原諸島,2013年には(17)富士山信仰の対象と芸術の源泉,2014年には(18)富岡製糸場と絹産業遺産群,2015年には(19)明治日本の産業革命遺産が文化遺産及び自然遺産に登録されている。世界遺産の一部は開発や戦争,密猟人口増加,難民流入などの理由で危機にさらされている。ユネスコの遺産事業としては,他に,世界無形文化遺産世界記憶遺産がある。→無形文化遺産保護条約
→関連項目大田[市]人類の共同遺産

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「世界遺産条約」の意味・わかりやすい解説

世界遺産条約
せかいいさんじょうやく

正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」という。1972年11月ユネスコ(国連教育科学文化機関)の総会で採択され、1975年12月に発効した国際条約で、科学的な方法によって世界文化遺産と世界自然遺産を永久に保護する体制の確立を目的としている。なお、世界遺産は、文化遺産、自然遺産と、両方の要素を兼ね備える複合遺産とに分類される。締約国は自国の遺産を同条約の世界遺産リストに登録する義務があり、登録後の保存にはユネスコに設けられた世界遺産基金から援助が受けられる。2019年7月時点の締約国は193か国、登録遺産は1121件、うち日本は23件に達している。日本は1992年(平成4)9月に発効し、1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」(奈良県)、「姫路城」(兵庫県)が世界文化遺産として、また世界自然遺産としては「屋久島(やくしま)」(鹿児島県)、「白神(しらかみ)山地」(青森県、秋田県)が登録されたのが最初である。

[編集部 2020年11月13日]

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