中位(読み)チュウクライ

デジタル大辞泉 「中位」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐くらい〔‐くらゐ〕【中位】

[名・形動]《「ちゅうぐらい」とも》程度中間であること。大きさ・重さ・長さ・順位などが、平均的であること。また、そのさま。「中位な(の)成績」「中位な(の)背丈
[類語]中程中庸中間あいだあわい中道中形ミディアム

ちゅう‐い〔‐ヰ〕【中位】

中程度位置等級。「業界のほぼ中位にある会社」
大小上下多少などのどちらにも属さない、中間の数値あるいは位置。「時間をかけて二酸化炭素を蓄えた植物原料とするバイオエタノールを短時間で消費することは、地表の二酸化炭素量に中位でないと考えられる」
遊女地位の一。太夫たゆうかこいの間。天神てんじん

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精選版 日本国語大辞典 「中位」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐い‥ヰ【中位】

  1. 〘 名詞 〙
  2. なかほどの地位や順位。中ぐらいの程度。
    1. [初出の実例]「中位広精風より出て、下三位に入たるは、強細(がうさい)、強麁(がうそ)の分力なるべし」(出典:九位(1428頃))
    2. 「行厨(〈注〉べんとう)の値〈略〉上なる者は八銭、中にして而して六銭、下は則ち四銭。都人多くは中位を命ず」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二)
    3. [その他の文献]〔易経注‐賁卦彖伝〕
  3. 中正の位。左右にかたよらない地位。〔呂太一‐土賦〕
  4. 遊女の位の一つ。太夫の次、囲の上にあたるもの。天神(てんじん)
    1. [初出の実例]「天神は太夫より少おとれり。〈略〉唐韻に天職、俗語に中位(チウイ)とも宗とも、むら共、格子ともいふ」(出典:浮世草子御前義経記(1700)一)

ちゅう‐くらい‥くらゐ【中位】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ちゅうぐらい」とも ) 中間の程度。大小、上下、左右、高低、強弱、遠近などのどちらにもかたよらない程度。また、そのさま。中等。
    1. [初出の実例]「おし合は葛籠長持車道 中くらいなるよめ入のくれ」(出典:俳諧・西鶴大句数(1677)六)
    2. 「目出度さもちう位也おらが春」(出典:俳諧・おらが春(1819))

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