阪神地方から中国地方の中央山間部を東西に貫き、山口県下関市に至る高速道路。管理は西日本高速道路。起点の大阪府吹田(すいた)市で名神高速道路から分岐し、岡山県津山市、広島県三次(みよし)市、山口市を経て、終点の下関(しものせき)市で関門自動車道に直結する。延長は543キロメートル、大阪府池田市―兵庫県三木(みき)市間は6車線、他は4車線である。途中、神戸市で山陽自動車道、三木市では近畿自動車道敦賀(つるが)線が分岐する。三次市で中国横断自動車道尾道松江線と接続、山口市および下関市で山陽自動車道に接続、山口県美祢(みね)市で計画路線の山陰自動車道と接続する。この道路は中国自動車道と通称され、1983年(昭和58)に全線開通し、交通路の乏しかった中国山地の利便性の向上、地域開発の促進とともに、中国地方西部・九州地方を、阪神圏さらには首都圏と直結させ、経済・文化などの交流を促進させる役割をもっている。2010年度(平成22)では、1日平均利用台数は約14万台であった。
[下保 修]
大阪府吹田市から山口県下関市までを結ぶ全長543kmの高速道路。中国自動車道ともいう。1983年3月に完成。阪神以西の東西方向の長距離交通を担う動脈で,路線は中国山地の南側の山間地を貫く。また兵庫県三木市で舞鶴・若狭方面,岡山県真庭市で米子・岡山方面,広島県安芸高田市で浜田・広島方面と,それぞれ3本の中国横断自動車道によって連結される。兵庫,岡山,広島,山口4県の内陸部を開発し,また山陰地方を阪神,北九州,瀬戸内海地域に結びつける役割を担っている。兵庫県福崎町,津山市周辺の工業開発,沿線農業の発展,観光・別荘地開発,高速バスなどによる住民生活の利便化などが進んでいる。1997年度内に山陽自動車道の主要区間が完成し,中国地方の縦貫路線が複線化されて利便性が高まったが,東西方向の長距離交通の相当部分が山陽自動車道に転換,本自動車道の利用量はやや減少した。設計速度80~100km/h,4車線(ただし池田~西宮北間は6車線,一部暫定2車線)。1996年度利用交通量約16万台/日,料金収入1024億円/年。
→山陽自動車道
執筆者:武田 文夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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