中汲(読み)なかくみ

精選版 日本国語大辞典 「中汲」の意味・読み・例文・類語

なか‐くみ【中汲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 濁り酒一種上澄みとよどみとの中間をくみ取った下等の酒。なかずみ。
    1. [初出の実例]「中酌(なかクミ)〈略〉〈上薫者新造濁酒之濃香升重也。中酌者半清半濁之称也〉」(出典本朝食鑑(1697)二)
  3. 新酒古酒の間の酒。
    1. [初出の実例]「新酒 中くみ 古酒」(出典:俳諧・をだまき(元祿四年本)(1691)四季之詞)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中汲の言及

【どぶろく(濁酒)】より

…昭和初年までは営業用の醸造が行われていたが,現在では許可されていない。また,もろみの上澄みをくみ取った酒を〈中汲(なかぐみ)〉と呼び,いくぶん高価に販売されていた。【小室 康】。…

※「中汲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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