小説家。香川県に生まれる。早稲田(わせだ)大学英文科中退。初期には短歌に興味を示す。小説家として評価を得るのは1923年(大正12)の『或(あ)る新婚者』(のちに『新婚者』と改題)からである。24年に川端康成(やすなり)、横光利一(りいち)らと『文芸時代』を創刊。『刺繍(ししゅう)せられた野菜』(1924)、『氷る舞踏場』(1925)を発表し、新感覚派の旗手としてモダニズム時代を築く。評論活動も精力的に行うが、しだいに叙情的作風に移行し、『﨟(ろう)たき花』(1933)、『愛恋無限』(1935~36)に続いて38年(昭和13)には代表作『天(てん)の夕顔』を発表する。戦時下には民族主義の立場をとる。戦後の作に『失楽の庭』(1950)、『悲劇の季節』(1952)、『探美の夜』(1956~59)がある。
[高橋真理]
『『中河与一全集』全12巻(1966~67・角川書店)』
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…文学流派。1924年(大正13)10月に同人雑誌《文芸時代》(1927年5月終刊)が創刊され,そこに結集した横光利一,川端康成,中河与一,今東光,片岡鉄兵らがこの名で呼ばれ,表現技法の革新を行った。命名者は千葉亀雄で《世紀》24年11月号誌上の文芸時評で〈新感覚派の誕生〉をうたったことによりこの名が文壇に定着した。…
※「中河与一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
5/20 小学館の図鑑NEO[新版]昆虫を追加
5/14 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新