中華(読み)チュウカ

デジタル大辞泉 「中華」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐か〔‐クワ〕【中華】

中国人が自国をよぶときの美称漢民族自己世界中心とする意識表現周囲蛮族東夷とうい西戎せいじゅう南蛮なんばん北狄ほくてき)に対しての称。中夏
中華料理」「中華そば」の略。「中華弁当」「冷やし中華

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「中華」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐か‥クヮ【中華】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「華」は文化が進んでいるの義 ) 世界の中央にあって最も文化の進んでいる国の意。特に、黄河流域に古代文明を築いた漢民族が周辺諸民族を東夷(とうい)・西戎(せいじゅう)南蛮(なんばん)北狄(ほくてき)と呼ぶのに対して、自らを世界の中央にあって最も開化している民族であると自負していった語。また、その居住する地域。中国。中夏。
    1. [初出の実例]「中華変雅人相慣、季頽風体未訛」(出典:本朝麗藻(1010か)下・和高礼部再夢唐故白太保之作〈具平親王〉)
    2. [その他の文献]〔蜀志注‐諸葛亮伝〕
  3. ちゅうかりょうり(中華料理)」「ちゅうかそば(中華蕎麦)」などの略。
    1. [初出の実例]「まだ、一度も本式の中華を食べたことがないの」(出典:汚れた英雄 黄金篇(1968)〈大藪春彦〉再会)
  4. ちゅうかまんじゅう(中華饅頭)」の略。
    1. [初出の実例]「南京桜に水仙巻、ちうか、いが餠うぐひすもち」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「中華」の読み・字形・画数・意味

【中華】ちゆうか(くわ)

中国の自称。華は文化。〔北斉書、高昂伝〕時に鮮(せんぴ)共に中士を輕んず。唯(た)だ昂に憚(たんぷく)す。高三軍申令するに、常には鮮語なるも、昂(も)し列に在るときは、則ち言を爲す。

字通「中」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android