丸桁(読み)ガギョウ

デジタル大辞泉 「丸桁」の意味・読み・例文・類語

が‐ぎょう〔グワギヤウ〕【桁】

《「がんぎょう」の音変化》垂木を支えるけたで、最も軒先近くにあるもの。奈良時代には断面円形の材が用いられた。

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精選版 日本国語大辞典 「丸桁」の意味・読み・例文・類語

がん‐ぎょうグヮンギャウ【丸桁】

  1. 〘 名詞 〙 垂木(たるき)をささえる桁のうち、一番軒先に近いもの。古くは断面が円形であったところからいう。がぎょう。
    1. [初出の実例]「庇料十九物〈略〉丸桁一枝 長二丈二尺 径四寸」(出典:正倉院文書‐造石山院所返抄・天平宝字六年(762)七月二一日)

が‐ぎょうグヮギャウ【丸桁】

  1. 〘 名詞 〙 「がんぎょう(丸桁)」の変化した語。〔円覚寺文書‐南禅寺山門料材注文・応安六年(1373)三月

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世界大百科事典(旧版)内の丸桁の言及

【社寺建築構造】より

…間斗束は束の上に斗がのったもので,その肩に装飾のあるものを簑束(みのづか)といい,束の左右にある蟇股状の装飾を笈形(おいがた)という。組物が出組以上になると,先端にある丸桁(がぎよう)と壁上の桁との間に,水平の軒天井(小天井ともいう)や斜めの支輪(しりん)を設けるものが多い。三手先以上では組物の間に斜めの尾垂木(おだるき)が入り,中世以降では二手先でも尾垂木を入れたものがある。…

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