のり‐もの【乗物】
〘名〙
① 人を乗せて運ぶ物。馬・車・
駕籠(かご)・輿
(こし)などの
総称。
※
蜻蛉(974頃)上「のりものなきほどに、はひわたるほどなれば」
※大坂城中壁書(1595)「乗物御免之衆、
家康、利家、〈略〉
長老、出世之衆」
※浮世草子・傾城色三味線(1701)京「乗
(ノリ)物の内より
東山の春を詠やり給ふべし」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)四「其まま乗物(ノリモノ)にをし込、野墓に送りける折ふし」
④ 駕籠をかつぐ者。かごかき。
※歌舞伎・幼稚子敵討(1753)口明「一、侍、一、
百姓、一、乗物」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「乗物」の意味・読み・例文・類語
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世界大百科事典内の乗物の言及
【籠】より
…竹,蔓,木の小枝,針金などを編んでつくった入れ物。語源は定かではないが,上代に〈こ〉と呼ばれていたことを考えれば,〈か〉の由来する言葉との合成語であることがわかる。すなわち〈か〉は竹の意とも堅の意ともいわれ,〈こ〉に形容的に冠している。あるいはまた,構籠(かきご)や囲むの略義であろうとする説もある。籠の文献上の用例としては,まず鎌倉時代に書かれた《名語記》の〈こころ流浪の行人のせなかに負たる籠をかこおひとなつけたり〉をあげることができる。…
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