事件(読み)じけん

精選版 日本国語大辞典 「事件」の意味・読み・例文・類語

じ‐けん【事件】

〘名〙
事柄。事項。
※慶応再版英和対訳辞書(1867)「Business 事務、事、職業、事件」
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初「書中各国の条に掲載せる四目は唯其一国に限る所の事件とす」 〔福恵全書任部・謹僉押
② 意外なできごと話題問題となるようなできごと。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一「彌次郎北八の二人りの者が馬車より落し事件(ジケン)によりて」
③ (「訴訟事件」の略) 訴訟または審判手続の対象となっている事柄。
刑事訴訟法(明治二三年)(1890)二一二条「予審判事又は上級裁判所より事件を移す裁判ありたるとき」

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デジタル大辞泉 「事件」の意味・読み・例文・類語

じ‐けん【事件】

世間が話題にするような出来事。問題となる出来事。「奇妙な事件が起こる」
事柄。特に、法令上で扱われる事柄。「頭書事件
訴訟事件」の略。
[類語]事物事象物事現象出来事余事余所よそ他事他人事人事ひとごと雑事諸事時事事柄事故異変大変急変変事大事だいじ大事おおごと小事細事些事世事俗事私事しじ私事わたくしごと用事珍事不祥事アクシデントハプニングセンセーション

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「事件」の意味・わかりやすい解説

事件
じけん

大岡昇平の裁判小説。1961年(昭和36)から62年にかけて『若草物語』という題名で新聞に連載され、加筆訂正のうえ77年に新潮社から刊行補筆はその後の文庫版、全集版でも続けられている。被告は恋人の姉を殺した容疑で起訴された19歳の少年で、殺意の有無が検察と弁護側の争点となる。殺人が傷害致死もしくは過失致死になれば大幅に量刑が軽くなるからである。公判の進行につれて意外な事実が暴露され、スリルとサスペンスが効果的に盛り上がる。しかも公判手続と尋問の克明な描写に重厚な現実感がある。日本の推理小説界では空白に近い法廷小説の欠を埋める力作として評価され、78年に日本推理作家協会賞を受賞した。

[厚木 淳]

『『事件』(新潮文庫)』

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デジタル大辞泉プラス 「事件」の解説

事件

①大岡昇平の小説。1977年刊行。1978年、第31回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞。
②1978年公開の日本映画。①を原作とする。監督:野村芳太郎、脚本:新藤兼人、撮影:川又昂、美術:森田郷平。出演:永島敏行、松坂慶子、大竹しのぶ、佐分利信、芦田伸介、丹波哲郎、渡瀬恒彦ほか。第2回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演女優賞(大竹しのぶ)、最優秀助演男優賞(渡瀬恒彦)受賞。第33回毎日映画コンクール日本映画大賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、美術賞ほか受賞。

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普及版 字通 「事件」の読み・字形・画数・意味

【事件】じけん

案件。

字通「事」の項目を見る

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