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…【杉橋 隆夫】
[安徳伝説]
安徳天皇が壇ノ浦の戦ののちも流離し,生存したという伝承の根を探るとすれば,《平家物語》巻十一〈先帝身投〉にまで戻らねばならない。二位尼に抱かれた幼帝安徳は壇ノ浦の海底深く沈んだことになっているが,覚一本系の諸本を見ると,はじめのところでは〈御髪黒うゆらゆらとして御せなか過ぎさせ給へり〉とあり,そのあとには〈山鳩色の御衣にびんづらゆはせ給ひて〉となっていて,明らかに安徳帝の描写に矛盾があり,同一人物とは思えないところから替玉説が浮上してくる。安徳帝は死んだと見せかけて,ひそかに壇ノ浦から脱出して生存したとする説がそれであって,四国を中心に中国,九州,対馬,硫黄島にまで足跡をとどめている。…
※「二位尼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...
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