精選版 日本国語大辞典 「二元論」の意味・読み・例文・類語
にげん‐ろん【二元論】
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相互に還元不可能な独立した二つの実体もしくは原理を認め、そこからいっさいの事象を説明する立場。一元論および多元論に対立する。もっとも古い形態は光と闇(やみ)、天と地、善の神と悪の神などの対立を原理とする神話的、宗教的二元論にみいだされる。形而上(けいじじょう)学においては二世界説となって現れ、プラトンのイデア界と感性界、ライプニッツの可能界と現実界、カントの叡知(えいち)界と現象界などの区別がその代表例といえる。しかし、哲学史上もっとも影響力をもったのは、デカルトによる物心二元論、すなわち思惟(しい)を本性とする精神と延長を本性とする物質との実在的区別である。これによって、精神から独立した客観的自然の存在が承認され、いっさいの自然現象は延長と運動とから機械論的に説明されることになり、他方、精神(意識)は認識主体としての独自の位置を占めることとなった。すなわち、近代哲学の基本的枠組みともいうべき主観と客観との二元論が確立されたのである。しかし、物心二元論は、精神と身体との関係をいかに説明するかという難問(心身問題)に満足すべき解決を与えることができず、現在ではさまざまな形で二元論克服の方途が模索されている。
[野家啓一]
『デカルト著、落合太郎訳『方法序説』(岩波文庫)』▽『大森荘蔵著『物と心』(1976・東京大学出版会)』
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…この説は〈新造説〉と呼ばれ,世界の成立ちをめぐって,転変説などと対立する。転変説などは,一元論ないし二元論と表裏一体の関係にあると考えられるが,それとの対比でいえば,新造説は多元論を意味しているといえる。 この派のもう一つの,しかも重要な特徴は,あらゆるものごとを徹底的に,基体と属性,限定されるものと限定としてとらえ,その相互の関係を緻密に規定することにある。…
※「二元論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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