二合半(読み)ニゴウハン

デジタル大辞泉 「二合半」の意味・読み・例文・類語

にごう‐はん〔ニガフ‐〕【二合半】

2合5勺(約0.45リットル)のこと。
《1日5合の扶持米ふちまいを朝夕二度に分けて食べたところから》武家下級奉公人。また、身分の低いやっこなどを卑しめていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「二合半」の意味・読み・例文・類語

にごう‐はんニガフ‥【二合半】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 二合五勺(〇・五リットル)のこと。多く比喩的に用いて、酒・飯などの量の少ないのにいう。
    1. [初出の実例]「ぐっと一杯二合半」(出典:歌舞伎・暫(1714))
  3. 二合五勺入りの飯入れ。転じて、武家の下級の奉公人。一日五合の扶持米を朝夕二度に食べたところからいう。また、身分の低い奴(やっこ)などを卑しめてもいう。
    1. [初出の実例]「今度かかゆる地獄農馬とり〈西鶴〉 斎も非時も二合半なる月の空〈西友〉」(出典:俳諧・西鶴五百韻(1679)何餠)
  4. 一食に食べられる限度。「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」
  5. ( 一升の四半分であるところから ) 一歩(三・三〇六平方メートル)の四分の一、すなわち三尺四方の称。〔俚言集覧(1797頃)〕
  6. 割り当てたあと、余った田。
    1. [初出の実例]「奇(あまり)田を二合半と云」(出典:俚言集覧(1797頃))

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