精選版 日本国語大辞典 「亜鉛華」の意味・読み・例文・類語
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酸化亜鉛の工業薬品、顔料(がんりょう)などとしての通称。亜鉛白ともいう。金属亜鉛を、るつぼで融解し、1000℃程度で気化させ、これを空気で燃焼させると煙霧状の酸化亜鉛が生成する。これを冷風で急冷すると微粒となるので、サイクロンなどで捕集する(乾式間接法)。また亜鉛鉱から直接取り出した金属亜鉛の気体を空気酸化してつくることもある(乾式直接法)。あるいは硫酸亜鉛の水溶液にソーダ灰(無水炭酸ナトリウム)を加えて、塩基性炭酸亜鉛を沈殿させ、水洗、濾過(ろか)後、煆焼(かしょう)してつくる(湿式法)。これは乾式のものより微粒で活性亜鉛華という。亜鉛華は白色顔料として塗料用にもっとも多量に使用され、比重は5.47~5.78で鉛白(塩基性炭酸鉛の慣用名)に次いで大である。隠蔽(いんぺい)力は二酸化チタンよりはるかに小さく、鉛白よりやや小さいが着色力は大きい。白色顔料としてペンキ、絵の具、印刷インキ、リノリウム用顔料などにも広く用いられ、ゴム用には加硫促進剤あるいは補強剤として使用される。医薬品として無毒な収斂(しゅうれん)剤、乾燥剤、保護剤となり、いくぶん防腐作用もあるので、亜鉛華軟膏(なんこう)などのような外用剤としても用いられる。またメタノール、アセトン製造用触媒、歯科用セメントなどにも用いられる。
[中原勝儼・大塚 淳]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…工業薬品,医薬品としては亜鉛華または亜鉛白とも呼ばれる。化学式ZnO。…
…天然樹脂を利用する技術は完成に近づき,20世紀に合成樹脂技術が登場するまで利用された。
[19世紀の塗料]
(1)外国の事情 亜鉛華(酸化亜鉛,白色顔料)の製造はおもにフランスで発達し,塗料への応用は1840年ころから盛んになる。19世紀半ばに調合ペイントが出現。…
※「亜鉛華」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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