じん‐じ【人事】
〘名〙
① (自然、超自然の
事柄に対して)
人間に関する事柄。人間社会の
事件。
※文華秀麗集(818)上・春日嵯峨山院〈
嵯峨天皇〉「此地幽閑人事少、唯余風動暮猿悲」 〔孟子‐
告子〕
② 人の行なう、また行なうべき事柄。また、人のなしうる仕事。
※
蔭凉軒日録‐寛正五年(1464)一二月二五日「今朝人事繁多、寺家公事不
レ及
二披露
一而退出也」
③ 人としてはっきりした意識でいること。人としての
知覚、感覚。「人事不省」
※歌舞伎・
関原神葵葉(1887)二幕「
此程よりして奥方には、更に人事
(ジンジ)も覚えぬ程重態にござりますれば」
※陸軍省官制(明治四一年)(1908)六条「退役将官の人事及名簿に関する事項」
にん‐じ【人事】
〘名〙 人間に関する事柄。また、人の行なうべき事柄。
人生の
諸事。
じんじ。
※
正法眼蔵(1231‐53)行持上「坐禅弁道すること三十余年なり。人事たえて見聞せず」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「人事」の意味・読み・例文・類語
じん‐じ【人事】
1 人間社会の出来事。人世の事件。自然の事柄に対していう。「人事に煩わされる」
2 人間の力でできる事柄。人間が行う事柄。「人事を尽くす」
3 社会・機構・組織などの中で、個人の身分・地位・能力の決定などに関する事柄。「重役会に人事を一任する」「人事部」
4 俳句の季語の分類の一。天文・地理などに対し、人間に関する題材。
にん‐じ【人事】
人間に関すること。じんじ。
「諸方の雲水の―の産を受けず」〈正法眼蔵・行持下〉
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普及版 字通
「人事」の読み・字形・画数・意味
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