会衆派教会(読み)かいしゅうはきょうかい

百科事典マイペディア 「会衆派教会」の意味・わかりやすい解説

会衆派教会【かいしゅうはきょうかい】

英語ではCongregational Churchで,かつては〈組合教会〉とも。プロテスタントの一教派で,16世紀英国のR.ブラウンらの〈分離派〉が起源。アメリカ建国の主体ともなり,神学的にはカルビニズムだが,会衆主義にもとづくリベラルな教会運営が特徴ハーバードイェール日本同志社など教育事業に熱心なことでも知られる。
→関連項目独立派

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世界大百科事典 第2版 「会衆派教会」の意味・わかりやすい解説

かいしゅうはきょうかい【会衆派教会 Congregational Church】

各個教会の会衆の自治独立を,教会の政治と運営の基本とするプロテスタントの一教派。かつては組合教会と呼ばれた。16世紀イギリスR.ブラウンらの〈分離派〉改革運動に起源をもつものでイギリスにも残るが,アメリカでさかんになった。アメリカの植民地時代の初期ピューリタン,ピルグリム・ファーザーズやマサチューセッツに上陸した人々の教派である。そのためにニューイングランドの支配的な教会となり,アメリカの政治,社会の思想や制度組織への影響が大きい。

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世界大百科事典内の会衆派教会の言及

【キリスト教】より

…R.ブラウン,グリーンウッドJohn Greenwood(?‐1593),バローHenry Barrow(1550ころ‐93)らは国教会から出て独立派independentsとなり,会議制的な長老派をも退けて個々の教会の自主性をたっとび,教職・平信徒の区別のない〈万人祭司〉を実現しようとした。これが会衆派教会(コングリゲーショナル・チャーチ)の基となった。ピューリタンの思想の基礎は,オランダ改革派の神学者コッツェーユスJohannes Coccejus(1603‐69)の契約神学である。…

【非国教徒】より

…しかし以上のうち,とくに第1と第3の用語の区別は厳密ではなく,日本では3者の総称として,非国教徒の語が一般に用いられる。16~17世紀に誕生した非国教徒には,長老派教会会衆派教会(組合教会ともいう),バプティストクエーカー(基督友会)などがあり,そのうち長老派は非遵奉派,バプティストとクエーカーは分離派のタイプに属し,会衆派は二つのタイプの中間的な存在であった。18世紀以降には,あらたにメソディストユニテリアンが加わった。…

※「会衆派教会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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