精選版 日本国語大辞典 「伝道の書」の意味・読み・例文・類語
でんどうのしょ デンダウ‥【伝道の書】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
『旧約聖書』中の一書。「伝道者の書」ともいう。全12章。表題(1章1節)には「エルサレムの王伝道者(コーヘレト)のことば」とあり、著者がソロモン王であることを暗示するが、実際には、用語や思想内容から、紀元前3世紀ごろの作とみられる。本書は「空(くう)の空、空の空、いっさいは空」に始まり、あらゆる人間の努力の無益さと人生の無意味さ、さらに現実世界の不条理なることを語る。ここに、伝統的な応報的人生観に対する強烈な批判がみられる。と同時に本書は、「永遠への想(おも)い」を与えられている人間が、このような現実に執着せず、しかしまたそこから逃避するのでもなく、「隠れた神」を畏(おそ)れつつ、おのおのの分に応じてつつましく生を享受すべきことを説く。したがって、本書の思想を懐疑主義とか悲観主義、あるいは逆に快楽主義と、一義的に要約するのは正しくない。
研究者によって、ギリシア、エジプト、バビロニアなどからの本書への文学的、思想的影響が種々に指摘されてきているが、本書の形式的、内容的統一性の問題は、なお議論の余地を残している。
[月本昭男]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
…旧約聖書の《箴言》《ヨブ記》《伝道の書》,外典に属する《ベン・シラの知恵》《ソロモンの知恵》等を,歴史書,預言文学と区別して〈知恵文学〉と総称する。これらの知恵文学には,特にイスラエル的な信仰を特徴づける主題である排他的な唯一神の信仰,歴史の中に神の行為を実現する救済史観,イスラエルの選び,啓示,契約などが見られない。…
※「伝道の書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...
12/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新