精選版 日本国語大辞典 「偶像」の意味・読み・例文・類語
ぐう‐ぞう ‥ザウ【偶像】
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漢語としては単に金属、石、木などでできた像を意味するが、ギリシア語エイドーロンeidōlon(複数形エイドーラeidōla)、ラテン語イドルムidolum(複数形イドラidola)の訳語としてみると、哲学的、宗教的に特殊な意味を帯びてくる。エイドーロンはもともと姿、影像などを意味するが、哲学史上、知覚し認識する人間と、実在する対象との間に、なんらかの形で介在する像と考えられた。古代ギリシアの原子論者によれば、対象から小さな像であるエイドーラが剥離(はくり)して感覚器官に流れ込み、魂の原子と出会うことによって、認識は成立する。またF・ベーコンでは、真理の認識を妨げるものとして、先入的謬見(びゅうけん)としてのイドラ(偶像)の除去が要求され、種族のイドラ(人間本性一般に付随した先入主)、洞窟(どうくつ)のイドラ(個々の人間に付随した先入主)、市場のイドラ(ことばに付随した先入主)、劇場のイドラ(学派や体系に付随した先入主)が数えられている。
宗教的には、物質的なもの(石、骨、像その他)に神が宿る、あるいは神性が含まれていると信じ、それを礼拝することを偶像崇拝idolatria(ラテン語)とよぶ。最近の民俗学によれば、偶像崇拝は宗教の第一段階ではなく、むしろその退化したもので、真の神観を失うときに、かならず偶像崇拝に陥るのだといわれる。
[大谷啓治]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…感覚的対象を崇拝すること。偶像は元来神像,仏像を含むが,偶像には軽蔑の意があるととられやすいために,この語の使用をさけて,〈神像崇拝〉というべきだとする学者もある。文化のきわめて未発達な狩猟採集経済の段階では感覚的事物を宗教対象とすることは少なく,文化がやや発達したところに呪物amulet(護符)や霊物fetishの崇拝が盛んになる。…
※「偶像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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