偽善(読み)ギゼン

デジタル大辞泉 「偽善」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐ぜん【偽善】

うわべをいかにも善人らしく見せかけること。また、そういう行為。「偽善に満ちた社会」⇔偽悪
[類語]偽り法螺そら嘘っぱち嘘八百虚偽まことしやか二枚舌はったり虚言虚辞そら言そら音もっともらしいでたらめ出任せ出放題荒唐無稽事実無根根も葉もない

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精選版 日本国語大辞典 「偽善」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐ぜん【偽善】

  1. 〘 名詞 〙 うわべだけを飾って正しいように、あるいは善人のように見せかけること。また、その行為。⇔偽悪
    1. [初出の実例]「偽善を粧飾して世を瞞着せんとしたる奸人ならざるべからず」(出典:真理一斑(1884)〈植村正久〉八)
    2. 「偽善(ギゼン)を行ふに露悪を以てする」(出典三四郎(1908)〈夏目漱石〉七)

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普及版 字通 「偽善」の読み・字形・画数・意味

【偽善】ぎぜん

善人にみせかける。〔淮南子、主術訓〕儼然玄默にして、吉を受く。是の故に、を得るは醜を爲さず、僞善を爲さず。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「偽善」の意味・わかりやすい解説

偽善
ぎぜん
hypokrisis; hypocrisy

ギリシア語原意は「劇である役割を演じる」こと。そこから実際にもたない感情や徳などをもっているふりをする倫理的に悪い態度をいう。特に宗教において問題となり,イエスはこの態度を強く戒めている。

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