僧祇(読み)ソウギ

デジタル大辞泉 「僧祇」の意味・読み・例文・類語

そうぎ【僧×祇】

《〈梵〉Mahā-sāṃghikaの音写「摩訶僧祇」の略》仏滅の約100年後、僧団分裂によって結成された進歩的な大衆部だいしゅぶのこと。上座部に対する。
仏教を修行する出家集団。→僧伽そうぎゃ
《「阿僧祇」の略》無数。無量

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精選版 日本国語大辞典 「僧祇」の意味・読み・例文・類語

そうぎ【僧祇】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. ( [梵語] saṃghika または mahāsaṃghika の音訳 ) 釈迦の滅後、洞窟内で仏典編纂を行なった弟子集団を上座部というのに対し、洞窟外で編纂した弟子集団をいう。
  3. ( [梵語] saṃgha の音訳 ) 仏教を修行する出家の集まり。
    1. [初出の実例]「方等経を謗り、僧祇の物を盗み、五逆の罪を作り」(出典:観智院本三宝絵(984)上)
  4. そうぎもつ(僧祇物)」の略。〔翻訳名義集‐七〕
  5. ( [梵語] asaṃkhya の音訳の略称 ) 無数。無量。
    1. [初出の実例]「その程とみだの御代をば限らねばいくそうきともいかが数へん」(出典:散木奇歌集(1128頃)悲歎)
    2. [その他の文献]〔祖庭事苑‐四・雪竇祖英下〕

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