優しがる(読み)ヤサシガル

デジタル大辞泉 「優しがる」の意味・読み・例文・類語

やさし‐が・る【優しがる】

[動ラ四]
恥ずかしそうにする。
気色けしきばみ、―・りて、知らずとも言ひ」〈四六
優美に感じる。心にくく思う。
「女をば皆いとほしがり―・りけり」〈宇治拾遺・七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「優しがる」の意味・読み・例文・類語

やさし‐が・る【優がる】

  1. ( 形容詞「やさしい」の語幹接尾語「がる」の付いたもの )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
    1. 恥ずかしそうにする。きまりわるそうにする。
      1. [初出の実例]「けしきばみ、やさしがりて、知らずともいひ、物もいはでも往ぬる者は」(出典:枕草子(10C終)四六)
    2. 優雅そうにふるまう。風流ぶる。
      1. [初出の実例]「にぎははしきに付けても品なく、やさしがるに付けてもわざとびたり」(出典:無名抄(1211頃))
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 殊勝と思う気持言動に表わす。心にくいなどと思う。
    1. [初出の実例]「女をば皆いとほしがりやさしがりけり」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)七)

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