元和航海書(読み)げんなこうかいしょ

精選版 日本国語大辞典 「元和航海書」の意味・読み・例文・類語

げんなこうかいしょゲンワカウカイショ【元和航海書】

  1. 長崎在住の航海池田好運が、マノエル=ゴンサロから教えをうけて著わしたポルトガル系の天文航海術書。本来表題はないが、自序に元和四年(一六一八八月とあるので、一般にこの名で呼ばれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「元和航海書」の意味・わかりやすい解説

元和航海書
げんなこうかいしょ

航海書。1618年(元和4)池田好運が著した。好運がポルトガルの貿易家ゴンザロManuel Gonzaloから航海術を学び(1616)、さらにルソンに渡航して著した。緯度測定法、ルソン、シャムと長崎間の航海に関する諸注意、内外里程の対照表、気象観測、海深測定など航海に必要な知識の書で、7枚の図がつく。航海・天文・暦学史上、また西洋の学術移入史上、貴重な文献である。原本は京都大学図書館蔵で、約90枚の美濃(みの)紙の横本袋つづりで、書名はない。旧所蔵者の北沢正誠が『元和航海書』と外題をつけたが、京大は『元和航海記』とした。

[菊池俊彦]

『三枝博音編『復刻日本科学古典全書7』(1978・朝日新聞社)』

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百科事典マイペディア 「元和航海書」の意味・わかりやすい解説

元和航海書【げんなこうかいしょ】

元和航海記

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