充填物(読み)ジュウテンブツ

化学辞典 第2版 「充填物」の解説

充填物
ジュウテンブツ
packing

化学装置で流れを乱して混合をはげしくし,接触面積を増加させるなどの目的で空塔に詰めたものをいう.充填物には,以下のような事項が要求される.空げき率が大きく,ガス流れに対する抵抗が少ないこと,気体液体を向流で流したときにフラッディング偏流を起こしにくいこと,充填物を入れた塔で物質の移動を行わせるときの容量係数が大きい(移動単位高さが小さい)こと,流す気体や液体に対して耐食性があること,比重が小さく機械的強度が大きいこと,安価であること,などである.充填物の大部分は人工的に成形されたもので,なかでもラシヒリングベルルサドルなどがもっとも多く用いられている.これらは主として磁製であるが,金属製,プラスチック製,カーボン製などのものもある.[別用語参照]充填塔

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

激甚災害

地震や風雨などによる著しい災害のうち、被災地域や被災者に助成や財政援助を特に必要とするもの。激甚災害法(1962年成立)に基づいて政令で指定される。全国規模で災害そのものを指定する「激甚災害指定基準に...

激甚災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android