兆し(読み)キザシ

デジタル大辞泉 「兆し」の意味・読み・例文・類語

き‐ざし【兆し/×萌し】

物事が起こりそうな気配兆候。「春の―を感じる」「回復の―が見える」
[類語]兆候前兆予兆

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「兆し」の意味・読み・例文・類語

き‐ざし【兆・萌】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「きざす(兆)」の連用形の名詞化 )
  2. 草木の芽が今にも出そうになること。芽ばえ。芽出し
    1. [初出の実例]「含牙〈岐左之(キサシ)乎不久女利〉」(出典:御巫本日本紀私記(1428)神代上)
    2. 「大木にならん木さしやちご桜〈笑種〉」(出典:俳諧・山下水(1672)春下)
  3. 物事の起ころうとするしるし。兆候。前兆。
    1. [初出の実例]「入鹿を戮さむと謀れる兆(キザシ)なり」(出典:日本書紀(720)皇極四年六月)
    2. 「是が坑儒焚書のきさしは、はや此からあったぞ」(出典:史記抄(1477)五)

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