先行(読み)センコウ

デジタル大辞泉 「先行」の意味・読み・例文・類語

せん‐こう〔‐カウ〕【先行】

[名](スル)

㋐他の人に先だって行くこと。前行。「先行したグループと合流する」「先行部隊」
㋑他の事柄よりも先に進むこと。「実力より人気が先行する」「時代に先行する意見
先にたって手引きをすること。先導すること。「地元友人先行してドライブに出かける」
スポーツ試合などで、相手よりも先に得点すること。始めにリードすること。「母校チームが二点先行する」「先行馬」
他に先だって行われること。「シンポジウム先行して講演会を開く」「先行投資」
それ以前に行われていること。「実存主義先行する思想」「先行法規」
[類語]先んずる先んじる先立つ先駆ける先走る先に立つ先頭を切る先導主導誘導率先音頭取り先駆前駆先回り抜け駆けリード

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精選版 日本国語大辞典 「先行」の意味・読み・例文・類語

せん‐こう‥カウ【先行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 他より先に行くこと。先を進むこと。さきだつこと。前行。
    1. [初出の実例]「別給駅子一人。〈謂。駅子騎馬為先行者〉」(出典:令義解(833)公式)
    2. 「是に由て見れば断定、即ち思惟は概念に先行せさざるべからず」(出典:哲学階梯(1887)〈今井恒郎訳〉一)
    3. [その他の文献]〔史記‐淮陰侯伝〕
  3. ( ━する ) 先にたって案内すること。導くこと。手びき。
    1. [初出の実例]「蓋し論理学は凡ての他の学問の先行となるものなるを以て」(出典:哲学階梯(1887)〈今井恒郎訳〉二)
  4. ( ━する ) 先に行なうこと。
    1. [初出の実例]「要するに時代的な公式を先行して示したに過ぎないと云ふのだったが」(出典:アパアトの女たちと僕と(1928)〈龍胆寺雄〉八)
  5. 以前の行ない。前行。

さき‐ゆき【先行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 先に行くこと。先発。さきいき。
  3. ゆくすえ。ゆくさき。前途の見通し。また、先へいってよいことがあること。将来繁栄すること。さきいき。
    1. [初出の実例]「或は後家の年さだ過て、さきゆきすべき比にもあらねば」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一四)
    2. 「贅沢はもとより望まないが、先ゆきいくらか明るい見通しがなければ」(出典:さい果て(1964‐71)〈津村節子〉四)
  4. 取引市場で、将来の相場の動きをいう。さきいき。
    1. [初出の実例]「味噌、先行思はしからざれども元方高直の為前回より上向なり」(出典:東京日日新聞‐明治一四年(1881)一一月一四日)

さき‐いき【先行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. さきゆき(先行)
  3. さきゆき(先行)
    1. [初出の実例]「ヤイサ左京悪性者、傾城狂ひが高(こう)じていはれざる比丘尼狂ひ、さきいきがせまいぞ」(出典:浄瑠璃三世相(1686)四)
  4. さきゆき(先行)

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普及版 字通 「先行」の読み・字形・画数・意味

【先行】せんこう

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