入潮(読み)イリシオ

デジタル大辞泉 「入潮」の意味・読み・例文・類語

いり‐しお〔‐しほ〕【入(り)潮/入り×汐】

引き潮干潮
霜枯れの横野の堤風さえて―遠く千鳥鳴くなり」〈続古今・冬〉
満ち潮。差し潮。満潮
「浦荒れて風よりのぼる―におろさぬ舟ぞ波に浮きぬる」〈玉葉集・雑二〉
[類語]うしお高潮たかしお高潮こうちょう満潮満ち潮干潮引き潮潮汐干満満ち干満ち引き上げ潮出潮下げ潮退潮大潮小潮赤潮

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精選版 日本国語大辞典 「入潮」の意味・読み・例文・類語

いり‐しお‥しほ【入潮】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 引き潮。干潮。⇔出潮(いでしお)
    1. [初出の実例]「いりしほのひ潟にきゐるみと鷺をいさりに出づるあまかとや見ん〈藤原知家〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)六)
  3. 満ちてくる潮。満潮。みちしお。さししお。
    1. [初出の実例]「此浦を遙に過れば、朝には入塩にて魚に非ずは游(およ)ぐべからず」(出典海道記(1223頃)萱津より矢矧)

いる‐しお‥しほ【入潮】

  1. 〘 名詞 〙 差し寄せて来る潮。満潮。
    1. [初出の実例]「あぢかまのかけの水門に伊流思保(イルシホ)のこてたずくもが入りて寝まくも」(出典:万葉集(8C後)一四・三五五三)

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