公共(読み)こうきょう

精選版 日本国語大辞典 「公共」の意味・読み・例文・類語

こう‐きょう【公共】

〘名〙
① 社会一般。公衆おおやけ
語孟字義(1705)下「非議孟子之説者、皆不道為天下公共之物、而漫為臆説耳」
大日本帝国憲法(明治二二年)(1889)八条天皇は公共の安全を保持し」
② (━する) 公衆が共有すること。社会全体がそれにかかわること。
明六雑誌‐三八号(1875)転換蝶鉸説〈阪谷素〉「租税財政国家神経、衆庶公共すべきの大なる物にして」 〔史記‐張釈之伝〕

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デジタル大辞泉 「公共」の意味・読み・例文・類語

こう‐きょう【公共】

社会一般。おおやけ。また、社会全体あるいは国や公共団体がそれにかかわること。「公共建物
[類語]おおやけ公式公的

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普及版 字通 「公共」の読み・字形・画数・意味

【公共】こうきよう

皆とともにする。〔史記、張釈之伝〕法なるは、天子の天下と共にするなり。今、法此(かく)の如し。而るにに之れを重くせば、是れ法、民に信あらざるなり。

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世界大百科事典 第2版 「公共」の意味・わかりやすい解説

こうきょう【公共】

公共は英語のpublicの訳語として用いられる。この意味での公共,すなわち公的領域は,私的領域に対立して人間生活の一半を構成する。それが典型的に成立したのは,ギリシアポリスにおいてであった。H.アレントによれば,公的なものとは,万人によって見られ,聞かれ,かつ評価される存在を意味する。いいかえれば,それは人々が見る,聞く,評価するなどの主体的行動を通じて,ものごとの価値を問いうることを意味している。

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知恵蔵mini 「公共」の解説

公共

2016年度改訂予定の学習指導要領において導入が検討されている、高校の教科「公民」の新たな必修科目。15年現在、科目名は仮称。新設が決定すれば、22年度から学年ごとに順次実施される。選挙権年齢の18歳以上への引き下げに伴い、社会参画に必要な力を育成するのが狙い。学習内容は、社会保障、財政・納税、選挙、就労、家族、国際平和、文化・宗教など多岐にわたる見通しで、他教科との連携も検討される。

(2015-8-7)

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