精選版 日本国語大辞典 「公田」の意味・読み・例文・類語
こう‐でん【公田】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
「公田」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
字通「公」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
「くでん」とも。令本来の用法では,官に属する官田(屯田(みた))や駅(起)田(えきでん),乗田(じょうでん)のような無主田をさす語。無主田のうち乗田のみをさして公田という例もある。しかし8世紀半ば頃からは有主田で私田である口分田(くぶんでん)が公田とされた。初見は759年(天平宝字3)の越中国の東大寺開田図。この用法の変化は743年(天平15)の墾田永年私財法の発令で,班田収授の対象とならない有主田の墾田が出現したことにより,口分田をそれと区別するために生じたとみられる。こうして平安時代まで口分田と乗田をあわせて公田とする用法が一般的になるが,やがて荘園の本格的成立にともない,公領のことを公田とよぶようになった。鎌倉時代には荘園・公領を問わず,公的な検注をへて大田文(おおたぶみ)に記載された定田をさして公田とよぶようになり,所当官物や一国平均役の賦課基準として利用された。室町時代には守護の段銭(たんせん)賦課の基準として利用されるに至る。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…周の井田制では井字に区切られた中央の一画を,まわりの8区画を保有耕営する8戸が共同で耕作し,その収穫を領主に提供したと伝えられる。秦・漢以降は,帝室直属耕地や軍兵による屯田,あるいは官吏の職田,官庁費用の財源に供する公廨田等種々の土地が公田の範疇に属した。そのほか官用交通の駅田や学校の経費のための学田等もあるが,全体として私田(民田)の面積の1割にも達しなかった。…
…しかし班田はこれを最後にもはや行われず,まもなく政府は国守に検田,徴税,軍事等の権限を大幅にゆだね,朝廷・官司への納物,貴族・寺社の封戸(ふこ)納物等,一定額の貢進物を請け負わせるという,国制の大転換にふみ切った。この結果,基準とされた国図に載せられて固定した公田から,官物(かんもつ)や臨時雑役(ぞうやく)を徴収することになった国守は,富豪の輩や負担にたえうる有力な農業経営者たる田堵(たと)に国内の公田を請け負わせ,それを新たな徴税単位として収取を行うようになっていった。おのずとこの単位は国ごとに多様で,おおよそ畿内とその周辺を中心に西国では,東西南北の方位に分かれた郡や《和名抄》の郷(ごう)をはじめ院・条が見られ,その下に名(みよう)が広範に現れてくるのに対し,東国では方位に分かれた郡・条が基本で,名の単位は明瞭でない。…
…すなわち惣領制が公事勤仕の機能を有していたのである。(4)御家人を単位としてその所領を基準に賦課されたが,その基準となる所領とは,より厳密にいえば所領全体ではなく,御家人の所領内の公田すなわち公事定田と呼ばれる公的に登録された範囲に限定されていた。以上が関東公事について現在定説化されているところであるが,この関東公事は幕府存立の経済的基礎ともなるものであり,幕府としてはこれを負担する御家人所領の減少をおそれ,それを防止するための立法も行っている。…
…また官物の品目は名目上は米であるが,現実の収納にあたっては,国司が必要に応じて米やさまざまの手工業製品(絹,布など)で納めさせるという方式が行われていた。こうした過程をへて11世紀半ばになると律令税目もまったく消滅し,新たな税制〈公田官物率法(こうでんかんもつりつぽう)〉(官物率法)が成立するに至った。 公田官物率法の一例として1122年(保安3)の伊賀国在庁官人の解(げ)(上申書)にみえる同国の制度をあげると,公田段別,見米(げんまい)3斗,准米(じゆんまい)1斗7升2合,油1合,見稲1束,穎(えい)2束となっている。…
…しかし,すでに中田薫が指摘しているように,律令においては,口分田(くぶんでん)は私田とされていた。口分田を公民に班給する班田収授制は,公地公民制の中心的な施策と考えられてきたが,その口分田が律令においては公田でなく私田とされていたのである。このような公田―私田の枠組みは,中国律令からそのまま継受したものであり,中国律令では公は官に,私は民に近似した概念であった。…
…国領とも称した。律令制の口分田(くぶんでん)・公田をその前身とし,平安時代10世紀の国制改革を経て成立した王朝国家体制下の公田に始まる。その支配方式は,国司が国内郡郷の公田数を検田帳や国図によって把握し,〈名(みよう)〉を単位として負名あるいは田堵(たと)と呼ばれる大小の経営者に公田の耕作を請け負わせ,〈名〉の田数に応じて租税官物,諸雑事等を賦課し,これを徴収することを基本とした。…
…口分田以外の田種としては,畿内4ヵ国に合計100町置かれた天皇供御料田としての官田(屯田(みた)),五位以上の有位者に位階に応じて与えられた位田(親王・内親王にも品位に応じて与えられる),国家に功労あるものに与えられる功田(こうでん),大納言以上に与えられる職分田(職田),大宰府および諸国司の史生以上に与えられる在外諸司職分田(公廨田(くがいでん)),郡司の主帳以上に与えられる郡司職分田(職田),および賜田,神田,寺田などがあった。当時は諸種の田地に対し公田・私田の区別がなされていたが,私田とは私人によって用益される有主田(口分田,位田,功田,各種職分田,賜田など),公田とは公的な機関によって用益される無主田(官田,神田,寺田など)のことで,ほぼ田租の輸不に対応していた。公田のうち最大のものは各種の田地を割き取った残りの乗田で,これは1年を限って農民に賃租(ちんそ)され,その地子(じし)が太政官の雑用に充てられた。…
※「公田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
冬期3カ月の平均気温が平年と比べて高い時が暖冬、低い時が寒冬。暖冬時には、日本付近は南海上の亜熱帯高気圧に覆われて、シベリア高気圧の張り出しが弱い。上層では偏西風が東西流型となり、寒気の南下が阻止され...
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新