内輪(読み)ウチワ

デジタル大辞泉 「内輪」の意味・読み・例文・類語

うち‐わ【内輪】

[名・形動]
外部の者を交えないこと。うちうち。身内。「内輪で祝う」
外部には知らせない内部事情内幕うちまく。うちうら。「あれで内輪はだいぶ苦しいそうだ」
控えめなこと。特に、数量金額などを控えめにすること。また、そのさま。「予算内輪に見積もる」
つま先を内側に向けて歩くこと。また、その足。⇔外輪
「―にチョコチョコ運ぶ足では」〈宮本貧しき人々の群
[類語](1)(2こっそり忍びやかそっと秘密内内うちうち内内ないない内部内密内幕内裏うちうら内緒内証内分内聞内情内実隠密おんみつ極秘ごくひ厳秘げんぴ丸秘まるひ機密枢密すうみつ天機機事密事秘事暗部隠し事秘め事みそか事内緒ないしょ秘中の秘みそひそ秘めやか/(3少ない少なめちびちびなけなし一つまみ一握り一抹少し少しく少少ちょっとちょいとちとちっとちょっぴりいささかいくらかいくぶんやや心持ち気持ち多少若干二三少数少量僅僅わずか数えるほどたったただたかだかしばらく低い手薄軽少軽微微弱微微微少僅少些少最少微量一息紙一重雀の涙鼻の差残り少ないちょこっとちょこんとちょっこりちょびちょびちょびっとちょぼちょぼちょろりちょんびりちょんぼりちらり爪の垢小口ささやか寸毫プチ

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精選版 日本国語大辞典 「内輪」の意味・読み・例文・類語

うち‐わ【内輪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 家族、仲間など密接な間柄の者どうし。身内。仲間内内裏(うちうら)
    1. [初出の実例]「次堺辺者、内輪取相共以外之事候き」(出典:上杉家文書‐(享祿四年)(1531)二月二七日・大館常興尚氏書状)
    2. 「内輪の茶番こそ、すこし意地悪をして」(出典:滑稽本・八笑人(1820‐49)三)
  3. 他人に示さない内部の事情。内幕。
    1. [初出の実例]「なんだかむつかしい内輪(ウチワ)だから、いい事もあるめいが」(出典:洒落本・契情実之巻後編(1804)三)
    2. 「その内輪(ウチワ)を新聞に書かれたくはありません」(出典:蛇(1911)〈森鴎外〉)
  4. ( 形動 ) 控えめなこと。さしでがましくないさま。うちば。
    1. [初出の実例]「いかに謙退(ウチハ)に言はるるとて、其(そ)はまた余(あま)りに介意過(ゑんりょす)ぎたり」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)四)
  5. つま先を内側に向けるさま。また、その足。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

ない‐りん【内輪】

  1. 〘 名詞 〙 円形をなしたうちがわ。うちの回り。
    1. [初出の実例]「見詰めたる盾の内輪が、例の如く環(めぐ)り出す」(出典:幻影の盾(1905)〈夏目漱石〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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