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中国脊梁(せきりょう)山地の西部を占める山塊で、広島、島根、山口の県境にあたる。主峰の冠山(1339メートル)、恐羅漢山(おそらかんざん)(1346メートル)、大佐(おおさ)山(1069メートル)、阿佐(あさ)山(1218メートル)などが続き、西中国山地国定公園の一部をなしている。山頂にはそれぞれ平坦(へいたん)面があり、中国山地の高位侵食面を示している。林相は落葉樹林でパルプ材として用いられる。緩斜面が多くスキー場や放牧場となっている。
[北川建次]
…83年開通の中国自動車道は冠高原を長さ2190mの冠山トンネルで貫き,近くには吉和インターチェンジがある。冠山より北東50kmの阿佐山(1218m)までを冠山山地と呼び,恐羅漢(おそらかん)山(1346m),十方山(1319m)など山頂に小起伏面を残す山々からなり,山間の柴木川最上流部に年間降水量2500~2800mmをもつ八幡盆地をはさむ。広島・岡山両県北部に連なる東中国山地に対し,この山地を西中国山地とも呼び,また芸北山地の名もある。…
…中国地方の中央やや北寄りを兵庫県北東部から山口県周防灘沿岸まで東西に走る脊梁山地。広義には北の石見(いわみ)高原,南の吉備(きび)高原を含むこともあるが,ここでは狭義に従う。中国山地は山陰地方と山陽地方の分水界をなすが,江の川のみは山陽側にも広い流域をもちながら,中国山地を横断して日本海に注ぐ。この横断部分より東側を東中国山地,西側を西中国山地(冠山(かんむりやま)山地)と呼ぶ。 東中国山地はほぼ東西に走るが,細かくみると吉井川,旭川,高梁(たかはし)川などの上流によっていくつかの山塊に分断されている。…
※「冠山山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」