精選版 日本国語大辞典 「凝灰岩」の意味・読み・例文・類語
ぎょうかい‐がん ギョウクヮイ‥【凝灰岩】
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火山学では、構成粒子の大部分が直径4ミリメートル以下の火山灰よりなる火山砕屑(さいせつ)岩を凝灰岩とよび、直径2ミリメートル以上32ミリメートル以下の火山礫(れき)よりなるものを火山礫凝灰岩、構成粒子が2ミリメートル以上の軽石であれば軽石凝灰岩、2ミリメートル以上の岩滓(がんさい)であれば岩滓凝灰岩として用いているが、これらを総称して凝灰岩として用いることもある。非火山性地域の堆積(たいせき)岩中の凝灰岩は、遠方から運ばれるため細粒であることが多い。凝灰岩が主として火山ガラスの細片よりなるときはガラス質凝灰岩、主として結晶よりなるときは結晶凝灰岩、すでに存在していた火山体の岩片よりなるときは石質凝灰岩とよぶ。色は淡緑色、緑色、白色、淡紅色、赤色、褐色、黒色とさまざまで、形状も緻密(ちみつ)なものから、すきまが多いものまでいろいろある。凝灰岩は火山灰に由来するので、水平方向の連続性のよいものが多く、とくに白色の酸性凝灰岩は地質構造調査の鍵層(かぎそう)として、地層の対比に利用されることが多い。
[矢島敏彦]
火山噴火の際、火砕流のような形で高温の火山灰、軽石、岩滓などが大量に厚く堆積すると、高熱と自重による圧力のため溶結作用がおこって緻密、扁平な岩塊をつくる。岩質としては石英安山岩質ないし流紋岩質であることが多い。このようにしてできた溶結凝灰岩はかなり大規模に分布し、垂直に近い崖(がけ)や柱状節理の発達のためみごとな景観を示す。日本では十和田湖(青森・秋田県)周辺、大雪山の層雲峡(北海道)、阿蘇(あそ)(熊本県)などに分布する。
[矢島敏彦]
日本の新第三系の地層の中には淡緑色の凝灰岩が特徴的に発達していて、グリーンタフとよばれている。これは、海底火山活動で堆積してできた凝灰岩類が熱水変質によって緑色を帯びたものである。北海道南西部から本州の日本海側、フォッサマグナ地域にかけて分布しており、この地域をグリーンタフ地域とよぶことがある。黒鉱鉱床を伴うことがあるのが特徴の一つである。
[矢島敏彦]
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…栃木県宇都宮市大谷町付近に産する流紋岩質凝灰岩の石材名。新生代第三紀の火山活動で噴出した火山灰が,海水中に堆積して形成されたもので,緑色から淡緑色,あるいは淡褐色を呈する文字どおりのグリーンタフである。…
…ある特性はよくても他の特性がきわめて悪いということは珍しくない。たとえば,軟質で吸水性の高い比重1.4前後の凝灰岩は,凍害や風害を受けやすいが,耐火性では1200℃の高熱に耐えられるのに,緻密で硬度の高い比重2.7前後の花コウ岩は600℃の熱で崩壊する。大理石は普通,花コウ岩より弱いと考えられているが,耐火性は強く,石灰化するには800℃の熱を要する。…
※「凝灰岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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