出店(読み)デミセ

デジタル大辞泉 「出店」の意味・読み・例文・類語

で‐みせ【出店】

本店から分かれて別の場所に出した店。支店。「デパート出店を置く」
道ばたに臨時に出る店。露店。「参道出店が並ぶ」
[補説]「しゅってん」と読めば別語
[類語]支社支店支所支部出張所支局

しゅっ‐てん【出店】

[名](スル)店を出すこと。「学園祭出店する」
[補説]「でみせ」と読めば別語。

で‐だな【出店】

《「でたな」とも》支店。でみせ。
上方の―は呉服屋田舎出見世では酒もつくる、醤油もつくる」〈滑・続膝栗毛・七〉

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精選版 日本国語大辞典 「出店」の意味・読み・例文・類語

で‐みせ【出店】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 本店から分かれて、他所に出した店。支店。分店。でだな。
    1. [初出の実例]「京江戸の外にて鹿の鳴はなけ〈未学〉 出見世本宅萩の下道〈宗恭〉」(出典:俳諧・天満千句(1676)三)
  3. 路傍などに臨時に小屋掛けをした店。露店。
    1. [初出の実例]「光る灯心三筋四つ辻 小まものや出見せのめがねめさるべし〈重安〉」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)下)
  4. 比喩的に、大もとのものから分かれ出たもの。本流に対する支流、幹に対する枝の類など。
    1. [初出の実例]「露軍の銃剣の尖(さき)は〈略〉。露西亜(ロシア)の出店(デミセ)セルビアへ向いてゐる」(出典雑嚢(1914)〈桜井忠温〉二六)

で‐だな【出店】

  1. 〘 名詞 〙 でみせ。支店。
    1. [初出の実例]「はるばると・鬼のでだなのらしゃう門」(出典:雑俳・雪の笠(1704))
    2. 「京都の出店(デタナ)に居り番頭を仕る算右衛門と申ものでござります」(出典:洒落本・青楼昼之世界錦之裏(1791))

いで‐みせ【出店】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 本店から分かれてよそに出した店。支店。でみせ。
  3. 道ばたに商品を並べて売る店。露店。
    1. [初出の実例]「此所の市に出見世(イデミセ)」(出典:浮世草子本朝二十不孝(1686)四)

しゅっ‐てん【出店】

  1. 〘 名詞 〙 ある地域、場所に店を出すこと。
    1. [初出の実例]「各国有名の会社、一も巴黎に出店せざるものなし」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉三)

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