切札(読み)キリフダ

デジタル大辞泉 「切札」の意味・読み・例文・類語

きり‐ふだ【切(り)札】

トランプで、他のすべての札を負かす力を与えられた札。
とっておきの最も有力な手段。「最後切り札を出す」「切り札となる証拠
[類語]ジョーカー隠し球伝家の宝刀決め手奥の手

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精選版 日本国語大辞典 「切札」の意味・読み・例文・類語

きり‐ふだ【切札】

  1. 〘 名詞 〙
  2. トランプで、他のマークの組よりも特別強い力をもつときめたマークの札。転じて、他のすべてを押えることができる手段。とっておきの手段。
    1. [初出の実例]「トラムプの切札か何かのやうに、多くの見物と喝采とを、藤十郎に保証するのであった」(出典:藤十郎の恋(1919)〈菊池寛〉三)
  3. ( 「きり」は口上を切ること、「ふだ」は紙幣の意 ) 寄席芸人仲間の言葉で、地方巡業の際に芸人がチンドン屋をつとめた時支給される手当金。

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世界大百科事典(旧版)内の切札の言及

【軍役帳】より

…しかし,戦争がなくなり,参勤交代,将軍の供奉,城普請,城や番所の警衛など家臣団の部分的動員が普通となった近世においては,動員を免れた家臣から償銀(つぐのいぎん)や催合銀(もあいぎん)を徴収する制度が一般化したが,これらの銀も軍役帳で算出された。なお個々の家臣には,役帳によって1人ずつの書類が作られ送付されたが,これを切札(きりふだ)と称した藩もあった。【高木 昭作】。…

※「切札」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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