別所 梅之助(読み)ベッショ ウメノスケ

20世紀日本人名事典 「別所 梅之助」の解説

別所 梅之助
ベッショ ウメノスケ

明治〜昭和期の牧師,文筆家 青山学院教授



生年
明治4年12月12日(1872年)

没年
昭和20(1945)年3月1日

出生地
東京・下谷

学歴〔年〕
東京英和学校英語神学部〔明治25年〕卒

経歴
豊橋川越で教会牧師を歴任し、明治30年「護教」の編集、経営にあたる。34年青山学院教授となり国漢を担当。かたわら各派共通の讃美歌委員になり、36年、42年、昭和6年と3度にわたって「讃美歌」の編集、刊行につとめた。著書に「聖書動物考」「聖書民俗考」、随想集「武蔵野一角に立ちて」、歌集「ひとりの歌」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「別所 梅之助」の意味・わかりやすい解説

別所梅之助 (べっしょうめのすけ)
生没年:1871-1945(明治4-昭和20)

日本メソディスト教会牧師。青山学院神学部を卒業,宣教に従ったのち1897年メソディスト派の機関誌《護教》の主筆,1900年青山学院の教授となる。新約聖書改訳賛美歌改訂の委員となり,その達成に努めた。キリスト教界の文章家として名高く,《武蔵野の一角に立ちて》(1915),《聖書動物考》(1920),《聖書植物考》(1921),《聖書民俗考》(1933)などの著作がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「別所 梅之助」の意味・わかりやすい解説

別所梅之助
べっしょうめのすけ
(1871―1945)

プロテスタント・メソジスト派牧師、青山学院大学教授。東京生まれ。メソジスト系機関誌『護教』主筆。日本人の賛美歌を創造することに心血を注ぎ、『さんびか』(1903)、『讃美歌(さんびか)第二編』(1909)、『讃美歌』(1931)、『青年讃美歌』(1941)など数々の日本語賛美歌の改訂・編集に主導的役割を果たした。また、1917年(大正6)『新約聖書』の改訳にも委員として尽力した。博識をもって知られ、著書に『武蔵野(むさしの)の一角にたちて』(1915)、『聖書動物考』(1920)、『聖書植物考』(1921)などがある。

[金井新二 2018年3月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「別所 梅之助」の意味・わかりやすい解説

別所梅之助
べっしょうめのすけ

[生]明治4(1871).12.12. 東京
[没]1945.3.2. 東京
日本メソジスト教会の牧師。 1887年受洗。東京英和学校 (青山学院の前身) 神学部卒業後,豊橋,川越のメソジスト教会で伝道。 97年より山路愛山のあとをうけて『護教』の編集,経営にあたる。青山学院,同女学院で国語,漢文,聖書を教える。各教派協同の賛美歌の編集 (1903,09,31年版) ,新約聖書の大正改訳に委員として貢献した。著書『武蔵野の一角に立ちて』『聖書動物考』『聖書植物考』『聖書民俗考』。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「別所 梅之助」の解説

別所梅之助 べっしょ-うめのすけ

1872*-1945 明治-昭和時代前期の牧師。
明治4年12月12日生まれ。20年洗礼をうける。豊橋,川越のメソジスト教会牧師をへて,機関誌「護教」の主筆となる。33年青山学院教授。「讃美歌」の歌詞の改訂,「新約聖書」の改訳につとめた。昭和20年3月1日死去。75歳。東京出身。東京英和学校(現青山学院大)卒。著作に「聖書動物考」「聖書植物考」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「別所 梅之助」の意味・わかりやすい解説

別所梅之助【べっしょうめのすけ】

メソディスト派の牧師,国文学者。東京出身。メソディスト派機関誌《護教》の主筆をつとめ,また青山学院で国文学を教えた。新教賛美歌編集,聖書改訳の委員等を歴任。著書《聖書植物考》《聖書動物考》《聖書民俗考》等。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

367日誕生日大事典 「別所 梅之助」の解説

別所 梅之助 (べっしょ うめのすけ)

生年月日:1872年12月12日
明治時代-昭和時代の牧師;文筆家。青山学院教授
1945年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の別所 梅之助の言及

【賛美歌】より

…アメリカにおいても創作賛美歌が盛んで,19世紀に数々の名曲を残すとともに,福音唱歌(ゴスペル・ソング)や黒人霊歌が生み出された。 日本の賛美歌は,1874年(明治7)に最初の賛美歌集が現れて以来,急速な進を遂げ,1903年〈賛美歌委員会〉が組織され,国文学者,別所梅之助(1871‐1945)やイギリスの宣教師G.オールチン(1852‐1935)らによって従来各派で別途に編集されていた歌集が一本化されて,全483編を収録した《さんびか》が誕生した。時代の要請とともに津川主一(1896‐1971)らによって31年大幅な増補改訂が行われた《賛美歌》が出版され,この版には日本語の創作詩,日本人の作曲も初めて収録された。…

※「別所 梅之助」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android