刻意(読み)コクイ

デジタル大辞泉 「刻意」の意味・読み・例文・類語

こく‐い【刻意】

深く気を配ること。心を砕くこと。苦心すること。
「却って長閑のどかな春の感じを―に添えつつある」〈漱石草枕

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精選版 日本国語大辞典 「刻意」の意味・読み・例文・類語

こく‐い【刻意】

  1. 〘 名詞 〙 心を砕くこと。懸命になること。苦心。
    1. [初出の実例]「吾宗不文字、安用許刻意之苦耶」(出典空華集(1359‐68頃)一一・恕蔵主小字伝燈録序)
    2. 「春の感じを刻意に添へつつある」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉五)
    3. [その他の文献]〔荘子‐刻意〕

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普及版 字通 「刻意」の読み・字形・画数・意味

【刻意】こくい

心をくだく。苦心。〔後漢書、党錮伝序〕夫(そ)れするときは、則ち行ひ肆(ほしいまま)ならず、物に牽(ひ)かるるときは、則ち其の志る。

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