前厄(読み)マエヤク

デジタル大辞泉 「前厄」の意味・読み・例文・類語

まえ‐やく〔まへ‐〕【前厄】

厄年やくどしの前の年。厄年に次いで慎むべき年とされる。⇔後厄あとやく

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精選版 日本国語大辞典 「前厄」の意味・読み・例文・類語

まえ‐やくまへ‥【前厄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 厄年(やくどし)前年の称。男は二四歳と四一歳など、女は一八歳と三二歳など。⇔後厄(あとやく)
    1. [初出の実例]「四十一の前厄(マヘヤク)に」(出典浮世草子好色万金丹(1694)一)
  3. 前の方の厄年。すなわち、男の二五歳、女の一九歳をいう。
    1. [初出の実例]「筆屋正太郎年積って今二十五歳、前厄(マヘヤク)父母を失ひたれば」(出典:風流微塵蔵(1893‐95)〈幸田露伴〉きくの浜松)

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世界大百科事典(旧版)内の前厄の言及

【厄】より

…《源氏物語》若菜巻では紫上(むらさきのうえ)が37歳の厄年になったので身を慎むということがみえ,中世の《拾芥抄》には13,25,37,61,85,99歳を厄年としており,男女の別はなかったようである。現代の日本でも地方によって厄年の年数は一定していないが,男の25歳と42歳,女の19歳と33歳,なかでも男の42歳と女の33歳を大厄とするのが一般であり,前厄・本厄・後厄といって前後3年間も続くというのである。これは33が〈さんざん〉,42が〈死に〉に通ずるところから近世あたりにはじまったといわれている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」