加賀尾秀忍(読み)カガオ シュウニン

20世紀日本人名事典 「加賀尾秀忍」の解説

加賀尾 秀忍
カガオ シュウニン

昭和期の僧侶 真言宗大僧正;フィリピン国際戦争裁判教誨師。



生年
明治34(1901)年1月5日

没年
昭和52(1977)年5月14日

出生地
岡山県真庭郡落合町

別名
別名=加賀尾 僧忍

学歴〔年〕
真言宗連合京都大学〔昭和4年〕卒

経歴
郷里の木山寺高峰秀本に入門。井原市宝蔵院住職となり、醍醐寺金剛峯寺などに務めた後、高野山東京別院副主監となった。戦後の昭和24年フィリピン国際戦争裁判教誨師となってモンテンルパ刑務所に赴任、日本人153人と起居を共にし、14人の戦犯処刑に立ち会い、助命釈放運動に尽力した。その結果28年7月残り全員と共に帰国。釈放まで巣鴨刑務所で生活を共にした。「モンテンルパの父」と慕われ、その後も遺族訪問やアメリカに渡り戦犯釈放運動を続けた。参議院から感謝決議、外相、厚相、法相感謝状、48年には勲三等旭日中綬章を受章した。全日本仏教会教化委員、平和委員、高野山特派布教師なども務めた。大増正。著書に「モンテンルパに祈る」「僧忍筆精」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「加賀尾秀忍」の解説

加賀尾秀忍 かがお-しゅうにん

1901-1977 昭和時代の僧。
明治34年1月5日生まれ。高野山東京別院の副主監となる。昭和24年フィリピン国際戦争裁判の教誨(きょうかい)師としてモンテンルパ刑務所に赴任。助命嘆願運動をおこし,28年おおくの受刑者の釈放を実現した。昭和52年5月14日死去。76歳。岡山県出身。真言宗京都大(現種智院大)卒。法名は別に僧忍。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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