励む(読み)ハゲム

デジタル大辞泉 「励む」の意味・読み・例文・類語

はげ・む【励む】

[動マ五(四)]
気持ちを奮い起こして物事をする。心を打ち込んで努める。精を出す。「学業に―・む」「日夜研究に―・む」
力をふるいおこす。
「こはき力を―・みて」〈宇津保・俊蔭〉
[類語]尽くす奮励努力精励頑張る踏ん張る奮闘奮発奮起勉励刻苦粉骨砕身張り切るやり抜く粘る励行刻苦勉励精進精勤恪勤かっきん努めるいそしむ精出す精を出す精が出る打ち込む注ぎ込む熱を入れる力を入れる馬力を掛ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「励む」の意味・読み・例文・類語

はげ・む【励】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
    1. 気力をはげしくする。気を荒だてる。怒りなげく。慷慨する。
      1. [初出の実例]「言を発(おこ)して慷慨(ハケム)て流れ涕(ふ)るに至ります」(出典日本書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓))
    2. 他を捨ててそのことだけにつとめる。専心努力する。精を出す。
      1. [初出の実例]「若し此の報を得むと欲はば、当に懃めて自ら勉み厲(ハケム)べし」(出典:大智度論平安初期点(850頃か))
      2. 「おくれたる筋の心をも、猶くちをしくは見えじと思ひはげみつつ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行五(四) 〙 心をふるいたたせて行なう。また、力や勢いを努力して出す。力を尽くしてする。
    1. [初出の実例]「こはき力をはげみて、海、河、峰、谷を越えて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
    2. 「町家のものは、彼の気分とは没交渉に、皆その日の生計を励んでゐる」(出典:戯作三昧(1917)〈芥川龍之介〉五)

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