動ずる(読み)ドウズル

デジタル大辞泉 「動ずる」の意味・読み・例文・類語

どう・ずる【動ずる】

[動サ変][文]どう・ず[サ変]動く。特に、心が動揺する。平静を失う。動じる。「いくらおどしても―・ずる気配がない」
[類語]動揺波立つぐらつくたゆたう乱れる浮き足立つ揺さぶる揺るがすぐらぐら悩乱惑乱

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「動ずる」の意味・読み・例文・類語

どう‐・ずる【動】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]どう・ず 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. 動く。
      1. [初出の実例]「結跏趺坐して、身心、動(トウ)(〈注〉ウコカス)せす」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)三)
    2. 特に、心が動揺する。驚きあわてる。
      1. [初出の実例]「おほかたの心よせよりもまた思ひ侍るめるすぢ侍めれば、よにもどうじ侍らじ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
      2. 「其の時に宮の内騒ぎ動ずる事无限し」(出典:今昔物語集(1120頃か)五)
    3. 動悸(どうき)してめまいがする。目がくらむ。
      1. [初出の実例]「むねか動してから懐妊して伏犠を生たぞ」(出典:史記抄(1477)三)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]どう・ず 〘 他動詞 サ行変 〙 動揺させる。動かす。
    1. [初出の実例]「覚動の花を捧て、神殿の床を動じ」(出典:平家物語(13C前)二)

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