個人および集団(社会をも含む)が自己の意思にかなう思考や行動のあり方を,他の個人や集団に実現させうる能力のこと。M.ウェーバーの古典的な定義では,この能力が〈Chance〉と表現されている。他者を自分の意思どおりに動かすためには,自己の能力を他者に承認させうるような相互関係,それも自己と他者との互恵・互酬的なものとは限らないような相互関係が成り立っていなければならない。そしてこの関係にもとづき,またはこの関係を形成する過程で,自己の意思にかなう思考や行動のあり方を他者に承認させる。さらに場合によっては,他者に対し報酬の停止や威嚇や非難や嘲笑など種々の制裁を加えるかもしれないという社会的・心理的圧力を行使することもある。このように他者の服従を(自発的あるいは非自発的に)獲得しうる根拠(外的な規則や強制力,内的な承認など)の相違に応じて勢力は,権限,権力,権威,威信などの下位形態に分かれる。
→支配
執筆者:新 睦人
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
字通「勢」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
他者(個人または集団)を自分の意志どおりに行動させることができる能力。
[編集部]
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…社会的資源はだれによっても望まれるものだから,その需要は大きくて供給は相対的に稀少であり,したがってその分配をめぐって競争や闘争の社会関係を生じ,そして結果としての分配は不平等となる。とりわけ勢力と威信のような関係財は,不平等分配であることにその固有の性質があることが注意されねばならない。
[階層的地位の諸指標]
社会的諸資源の分配の量が,すなわち階層的地位の指標である。…
※「勢力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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