勢揃(読み)せいぞろえ

精選版 日本国語大辞典 「勢揃」の意味・読み・例文・類語

せい‐ぞろえ‥ぞろへ【勢揃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 軍勢を集めそろえること。また、軍勢がそろうこと。せいぞろい。
    1. [初出の実例]「甲斐、信濃の源氏ども馳せ来てひとつになる。浮島が原にて勢ぞろへあり」(出典:平家物語(13C前)五)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. ある範囲内の人や物事一同にそろうこと。また、それらを一同にそろえること。せいぞろい。
    1. [初出の実例]「一座の執筆鳥のさへづり〈卜尺〉 遠近の春風まねく勢揃〈志計〉」(出典:俳諧・談林十百韻(1675)上)
    2. 「見へぼうでかけ廻ッてるせいそろへ」(出典:雑俳・柳多留‐一四(1779))

せい‐ぞろい‥ぞろひ【勢揃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. せいぞろえ(勢揃)
    1. [初出の実例]「ウキシマ ガ ハラ デ xeizoroi(セイゾロイ) ヲ セラルル ニ」(出典:天草本平家(1592)二)
  3. せいぞろえ(勢揃)
    1. [初出の実例]「四宮を初め三人の玄関大臣君は仕方がなしに勢揃ひして」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉電影)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android