化学パルプ(読み)カガクパルプ

デジタル大辞泉 「化学パルプ」の意味・読み・例文・類語

かがく‐パルプ〔クワガク‐〕【化学パルプ】

化学薬品を使って木材からリグニンなどを除き、セルロースを取り出したパルプ。用いる薬品により、亜硫酸パルプソーダパルプ硫酸塩パルプなどがある。機械パルプに比べて純度が高く、上質紙などに用いられる。

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精選版 日本国語大辞典 「化学パルプ」の意味・読み・例文・類語

かがく‐パルプクヮガク‥【化学パルプ】

  1. 〘 名詞 〙 ( パルプは[英語] pulp ) 木材片を化学的な処理によってパルプにしたもの。使用する薬品によって、亜硫酸パルプ、硫酸塩パルプなどに分類される。

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化学辞典 第2版 「化学パルプ」の解説

化学パルプ
カガクパルプ
chemical pulp

パルプ原料を蒸解によって化学的に処理し,繊維化して製造したパルプ総称.この処理は,パルプ原料からリグニン分解・除去することを目的とするが,同時にヘミセルロースの相当量およびセルロースの一部も失われるため,収率の低下は避けられない.得られたパルプは未さらしパルプといい,残存するリグニンのために茶褐色または暗褐色を呈する.これを漂白(パルプ漂白)すると白色のさらしパルプが得られ,一般印刷用紙などの製造に用いられる.蒸解液の種類によってクラフトパルプ亜硫酸パルプ,ソーダパルプなどがある.

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