北上(読み)ホクジョウ

デジタル大辞泉 「北上」の意味・読み・例文・類語

ほく‐じょう〔‐ジヤウ〕【北上】

[名](スル)北に向かって行くこと。北進。「台風が北上する」⇔南下なんか
[類語]南下北進東進南進西進

きたかみ【北上】

岩手県南部、北上盆地中央部にある市。中心の黒沢尻北上川舟運の河港として発展。人口9.3万人(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「北上」の意味・読み・例文・類語

ほく‐じょう‥ジャウ【北上】

  1. 〘 名詞 〙 北に向かって進むこと。北進。
    1. [初出の実例]「北上臨風詠、西陵向月看」(出典:文華秀麗集(818)中・仰同尚書良右丞銅雀台〈桑原腹赤〉)
    2. [その他の文献]〔曹操‐苦寒行〕

きたかみ【北上】

  1. 岩手県中南部、北上盆地の中央部の地名。中心地黒沢尻は奥州街道の旧宿場町。古くは北上川水運の積替港として栄えた。東北新幹線東北本線が通じ、北上線が分岐する。また、道路交通の結節点でもあり、工業化が進んでいる。昭和二九年(一九五四)市制。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北上」の意味・わかりやすい解説

北上(市)
きたかみ

岩手県中南部、北上平野中央部の市。1954年(昭和29)黒沢尻(くろさわじり)町と飯豊(いいとよ)、二子(ふたご)、鬼柳(おにやなぎ)、更木(さらき)、相去(あいさり)、福岡の6村が合併して成立。1991年(平成3)和賀町、江釣子村(えづりこむら)と合併。JR東北本線、東北新幹線、国道4号、東北自動車道が市域を南北に、JR北上線、国道107号が東西に走る交通の要地で、新幹線開通に伴い北上駅前市街地は再開発された。また東北自動車道北上江釣子インターチェンジと結び付いて北上流通基地が造成され、さらに秋田自動車道北上ジャンクション、北上西インターチェンジがある。中心市街地の黒沢尻は北上川と和賀(わが)川の合流する河岸段丘上に位置し、盛岡藩領時代は北上川舟運の河港として栄え、奥州街道の宿場でもあった。市域内には九つの工業団地があり、パルプ、紙加工品、機械、電機、鉄工などの工場がある。ストーンサークル樺山遺跡(かばやまいせき)、縄文時代の集落跡の八天遺跡(はってんいせき)、120基に及ぶ古墳がある江釣子古墳群は国指定史跡。サクラツツジの名所展勝地公園内のみちのく民俗村には江戸中期の民家旧菅野家住宅主屋および薬医門(きゅうかんのけじゅうたくおもやおよびやくいもん)(国指定重要文化財)が移築されている。8月7~9日の「みちのく芸能まつり」は鬼剣舞(おにけんばい)などの郷土芸能でにぎわう。面積437.55平方キロメートル、人口9万3045(2020)。

[川本忠平]

『『北上市史』(1970・北上市)』



北上
きたかみ

宮城県東部、桃生郡(ものう)にあった旧町名(北上町(まち))。現在は石巻(いしのまき)市の北東部を占める地域。旧北上町は1962年(昭和37)町制施行。2005年(平成17)石巻市に合併。追波(おっぱ)川左岸から追波湾北岸にかけての農漁村。沿岸漁業やカキ、ホタテガイ、ワカメなどの養殖業を行う。水田は1戸当りの耕作面積が小さく酪農団地が造成され、また農産物加工にも力を入れている。海岸一帯は三陸復興国立公園(旧、南三陸金華山国定公園)の一部で、神割(かみわり)崎などの景勝地が多い。

[青柳光太郎]

『『北上町百年の概要』(1975・北上町)』『『北上町史』全4巻(2004~2005・北上町)』

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改訂新版 世界大百科事典 「北上」の意味・わかりやすい解説

北上[市] (きたかみ)

岩手県北上盆地の中央にある市。1954年和賀郡黒沢尻町と飯豊,更木,二子,鬼柳の4村,胆沢郡相去,江刺郡福岡の2村が合体して市制。人口9万3138(2010)。1991年和賀郡和賀町と江釣子村を編入。中心の黒沢尻は北上川と和賀川の合流点近くの河岸段丘上に位置し,藩政時代には北上川水運の最大の河港集落として栄え,奥州街道の宿場でもあった。1890年東北本線が開通し,現在では東北新幹線,東北自動車道,秋田自動車道が通じ,JR北上線の分岐点でもある交通の要地となっている。パルプ,機械,電機,鉄工など工業団地の造成によって内陸工業都市の基盤を築きつつある。付近には桜並木の北上展勝地公園や立花の万福寺(毘沙門堂)にある二天王立像および毘沙門天像(ともに重要文化財),黒沢尻柵の国見山遺跡などの名勝,史跡が多い。鬼剣舞(おにけんばい)など県下の郷土芸能が披露される〈みちのく芸能まつり〉は,東北六大祭に指定され,郷土色の濃い夏祭として知られる。
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北上(宮城) (きたかみ)

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百科事典マイペディア 「北上」の意味・わかりやすい解説

北上[町]【きたかみ】

宮城県北東部,桃生(ものう)郡の旧町。南境を追波(おっぱ)川が東流,追波湾に注ぐ。大部分丘陵地で耕地が狭く,畜産と稲作が行われる。ワカメ,コンブ,ホタテなどの養殖漁業も行う。翁倉(おきなくら)山にイヌワシ(天然記念物)が生息する。2005年4月桃生郡河北町,雄勝町,河南町,桃生町,牡鹿郡牡鹿町と石巻市へ編入。60.96km2。4408人(2003)。

北上[市]【きたかみ】

岩手県中部の市。1954年市制。1991年和賀町,江釣子村と合体。中心市街は北上川と和賀川の合流点に当たる黒沢尻(くろさわじり)で,奥州街道の宿駅,北上川河港として発達。東北新幹線,東北本線,東北自動車道が通じ,北上線が分岐する東西,南北の交通の要地をなしている。昭和30年代から工業団地の造成が進み,製造品出荷額は3310億円(2003)で県内1位を占め,電気機器,一般機器,木材,パルプなどの工場がある。北上盆地地区は穀倉地帯をなす。リンゴ,長芋,里芋を特産。東日本大震災で,市内において被害が発生。437.55km2。9万3138人(2010)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北上」の意味・わかりやすい解説

北上
きたかみ

宮城県東部,石巻市北部の旧町域。北上川下流部追波川河口左岸にある。1955年十三浜村と橋浦村が合体して北上村となり,1962年町制。2005年石巻市,河北町,雄勝町,河南町,桃生町,牡鹿町の 1市 5町と合体して石巻市となった。追波川と追波湾に面して集落が点在,農業と漁業が行なわれ,アワビ,ウニを採取,ワカメ,コンブなどの養殖が盛ん。丘陵性の傾斜地で,耕地が少なく,大半が兼業農家。丘陵地では畜産が行なわれ,乳牛,肉牛を飼育。北東端に神割崎の景勝地がある。海岸一帯は三陸復興国立公園に属する。

北上
きたがみ

球磨型軽巡洋艦」のページをご覧ください。

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普及版 字通 「北上」の読み・字形・画数・意味

【北上】ほくじよう

北を上位としてならぶ。

字通「北」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の北上の言及

【黒沢尻】より

…陸奥国和賀郡の在郷町。現在の岩手県北上市(1954年市制)の中心地域。北上川と和賀川の合流地域にある交通の要所。…

※「北上」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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