半(袢)纏(読み)はんてん

百科事典マイペディア 「半(袢)纏」の意味・わかりやすい解説

半(袢)纏【はんてん】

男女とも長着の上にはおる衣服。半天とも書く。羽織に似ているが襠(まち)も胸紐(ひも)もなく,衿(えり)も折り返らない。江戸時代から庶民の略服,防寒衣とされ,紬(つむぎ)などの縞(しま)物に黒の掛衿をかけたものが多い。ほかに綿入袢纏,ねんねこ袢纏(ねんねこ)や,職人の着る紺木綿に屋号や紋を染め抜いた印(しるし)袢纏,火消の刺子(さしこ)袢纏,漁師の大漁袢纏などがある。
→関連項目腹掛け股引

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