世界大百科事典(旧版)内の単純観念の言及
【感覚論】より
…この経験の起源は内外の知覚経験,すなわち外的な〈感覚〉と内的な〈反省〉である。この二つの起源から生じた精神内容である〈観念〉には,感覚や反省に直接与えられる〈単純観念〉と,それに精神の機能が加わって成立した〈複合観念〉(空間,時間,数,無限,実体,因果など)とがある。このようにロックの経験論は,一方で,人間の知識は,知覚経験から出発してしだいに形成されていくとする感覚論と,他方で,この知識の形成原理の側にも力点を置く合理論との妥協であった。…
※「単純観念」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」