精選版 日本国語大辞典 「単色光」の意味・読み・例文・類語
たんしょく‐こう ‥クヮウ【単色光】
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単一の波長、あるいは振動数だけをもった光。普通はその周りに多少の広がりをもった光をさす場合が多い。単色性と位相とは関連しているので、完全な単色の場合には、波の位相まで決めることができる。位相関係のそろった光をコヒーレント光という。
以前には単色光として用いられた光、たとえば水銀の緑線(e線。波長546.1ナノメートル)でも、同位元素や核モーメントの影響で広がっているので単色ではない。そのため198Hg(水銀のアイソトープの一つ)だけの水銀灯が用いられた。レーザー光ができてからは、単色光が簡単に得られるようになった。とくに単一モード連続発振レーザーでは、ほとんど完全な単色光が得られる。光ファイバー通信では、単色光の位相選択による多重通信やデジタル・コヒーレント通信も可能になった。
自由な原子や分子から放射される光は、それらの不連続なエネルギー準位間の遷移によるものなので、多種類の単色光の集まりといえる。しかし、エネルギー準位には自発放射による寿命があるので、量子力学的な不確定性原理によるエネルギーの広がりをもっている。そのため、スペクトル線は自然幅とよばれるある幅をもっている。そのほかに原子・分子の熱運動によるドップラー効果による広がりもある。したがって完全な単色光の集まりとはいえない。
白色光のような波長領域の広い連続光源からある特定の波長の光だけを取り出す装置をモノクロメーターとよぶ。得られるのは近似的な単色光(準単色光)で、単色性はほとんど光学系の精密度とスリット(すきま)の幅によって決まる。光電的な検出器と組み合わせ、波長走査をすることによって、スペクトルの強度分布を求めることができる。また、試料の吸収による強度分布の変化から吸収スペクトルを測定するのに用いられる。
[尾中龍猛・伊藤雅英]
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単一の振動数の光.レーザー光や原子のスペクトル線がこれに近い.実際の光には必ず線幅があり,純粋な単色光は存在しないが,理論的な取り扱いではよく現れる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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