精選版 日本国語大辞典 「双子葉植物」の意味・読み・例文・類語
そうしよう‐しょくぶつ サウシエフ‥【双子葉植物】
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被子植物のうち、子葉の数が2個のものをいい、単子葉植物に対する分類群。子葉の数を重要な分類形質として最初に取り上げたのはフランスのロベールM. Lobelius de L'Ober(1538―1618)で、のちにジュシューがこれに基づいて無子葉植物(隠花植物)、単子葉植物、双子葉植物の三群を分類し、これが自然分類の出発点ともなった。双子葉植物の子葉は2個とはいっても、なかには子葉が1個、あるいは3個以上の種類もある。これは、子葉の癒合や一方の短縮によるとも考えられている。しかし、こうした子葉の数の特徴は同一種内では安定している。たとえばセツブンソウEranthis pinnatifida、コマクサDicentra peregrina、ムシトリスミレPinguicula vulgaris var. macrocerasなどはつねに単子葉性を示し、デゲネリア属では3個、トベラ属では3個ないし4個といった多子葉性を示す。
双子葉植物の生活型(形)には多様性があり、木本、草本、一年草、多年草とさまざまである。葉は葉柄と葉身に分化し、托葉(たくよう)のあるもの、基部が鞘(さや)状になるものなどがある。一次脈には羽状脈、掌状脈、三行脈などがみられ、二次脈は網目状になる。茎は多くの場合真正中心柱で、木部と篩(し)部の間には維管束形成層があり、二次肥大成長を行う。この結果として多量に形成された二次木部は材となる。花は萼片(がくへん)、花弁、雄蕊(ゆうずい)(雄しべ)、雌(し)蕊(雌しべ)などの花葉からなり、多くの場合五数性だが、四数性や三数性などもある。花葉は原始的なものでは離生し、進化したものでは合着する傾向を示す。これに基づいて、双子葉植物は合弁花類と離弁花類に大きく分類することができる。花を進化のうえからみると、放射相称から左右相称への移行が認められる。種子が発芽して生じる子葉には、地上に出るものと地中に残るものとがある。幼芽は子葉の間から伸び、幼根は発達して主根になるが、主根が枯死して胚軸(はいじく)などから不定根を発達させることも多い。
[杉山明子]
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…裸子植物とならぶ種子植物の二大区分の一つで,分類上,ふつう亜門とされるが,有花植物Anthophyta,またはモクレン植物Magnoliophytaとよばれて,門にされることもある。もっとも進化した植物群で,現在,双子葉植物と単子葉植物に二大別され,約22万種が知られている。
[被子植物の多様性]
被子植物は驚くほど多様性を示し,大きさでみてもミジンコウキクサのように1mmにみたないものから,ユーカリノキ属のように百数十mに達するものまで,これだけ違いのある生物群はほかにない。…
※「双子葉植物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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