反り(読み)ソリ

デジタル大辞泉 「反り」の意味・読み・例文・類語

そり【反り】

《動詞「そ(反)る」の連用形から》
反ること。弓なりになること。また、その程度。「板の反りを直す」
刀身の湾曲。また、その度合い。
つるを張らない弓の湾曲。また、その度合い。
(刀身とさやとの関係から、「そりが合う」「そりを合わせる」などの形で用いる)人の性向や、世の風潮。また、それとの相性。「上役反りが合わない」
世間の―に合わぬことも多い」〈福沢福翁自伝
相撲で、相手のわきの下に頭を入れ、後ろへ反りかえって倒す技。居反り・たすき反り・しゅもく反りなど。
[類語]息が合う反りが合う馬が合う気が合う肌が合う琴瑟相和す打てば響く意気投合つうかあつうつう打ち解ける解け合う馴染む親しむ心安い水いらず親しい近しい気安いむつまじい親密懇意昵懇じっこん懇親別懇ねんご親愛和気藹藹あいあい仲良し人なつこい取っ付きやすい懐こい如才ない調子がいいなれなれしい馴染み深い以心伝心呼応合意コンセンサス応える共鳴同感共感拈華微笑ねんげみしょう心を合わせる心を一にする心を通わす心が通う気が置けない胸襟を開く腹を割る心を開く心を許す気を許す肝胆相照らす心を交わす心を以て心に伝う

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精選版 日本国語大辞典 「反り」の意味・読み・例文・類語

かえりかへり【反・返・帰・還】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「かえる」の連用形の名詞化 )
    1. [ 一 ] ( 反 )
      1. ひっくりかえって上が下側になること。裏がえること。→かえりを打つ
      2. しかえし。反発。→かえりを食うかえりを食わす
      3. 腰刀や打刀の鞘(さや)につける折金(おりがね)。反角(かえりづの)
    2. [ 二 ] ( 返・帰・還 )
      1. もと居た場所や今来た方向へもどること。また、帰る途中。帰る時。
        1. [初出の実例]「近くあらば 加敝利(カヘリ)にだにも 打ち行きて」(出典万葉集(8C後)一七・三九七八)
        2. 「道中八日のお隙入(ひまいり)、お帰りも夫れ程延びる」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)一)
      2. 返事。また、返歌。かえし。
        1. [初出の実例]「御かへりさすがににくからずきこえかはし給て」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
      3. 漢文を訓読するとき、前にもどって読むことを示す記号返り点
  2. [ 2 ] 〘 接尾語 〙 数や、数の不定を表わす和語につけて、回数を表わす。たび。回。度。
    1. [初出の実例]「いますべらぎの天の下しろしめすこと、四つのとき、ここのかへりになんなりぬる」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
    2. 「ふたかへりばかりうたひたるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)

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世界大百科事典(旧版)内の反りの言及

【日本刀】より


[形態と種類]
 (1)長さ(刀身の長さをいう) 切先(きつさき)の先端と棟区(むねまち)の間の直線距離のこと。(2)反り(そり) 長さを示す直線から刀の棟への垂直線の最長距離のこと。反りのないものを〈直刀〉,反りのあるものを〈彎刀(わんとう)〉という。…

※「反り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」